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データが示す羽生と宇野の強さ
五輪シーズンも2人が中心の展開に

 4月20日から23日にかけて行われた国別対抗戦をもって、2016−17シーズンにおけるフィギュアスケートの主要な国際大会が終了した。来年開催される平昌五輪のプレシーズンとなった今季、男子は4回転時代が加速し、選手たちはより高難度のプログラムに挑戦するようになった。それに伴って、高得点化も進み、世界選手権では上位4人が合計300点超え。史上まれに見る激戦となった。本稿では、羽生結弦(ANA)、宇野昌磨(中京大)らの数値をもとに、この激動のシーズンを振り返ってみたい。


 なお、記載した数値はグランプリ(GP)シリーズ、GPファイナル、欧州選手権、四大陸選手権、世界選手権における平均値(編注:小数点第3位以下は四捨五入)としている。またショートプログラム(SP)とフリースケーティング(FS)の得点には転倒などによる減点も入れて集計しているため、技術点+演技構成点=SP・FS得点にはなっていない。

各要素の質が高い羽生

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 今季も変わらず強さを見せつけたのは羽生だった。GPファイナルでは前人未到の4連覇を達成し、世界選手権では3年ぶりに王座を奪還。合計300点超えも3度を数えた。羽生が出場した5つの試合における平均スコアは296.75点。これは今季の大会に出場したどの選手よりも高い数値だ。


 FSも平均199.65点でトップだが、SPに関しては97.10点で、ハビエル・フェルナンデス(スペイン)の98.64点に劣る。4回転ループと、4回転サルコウ+3回転トウループのコンビネーションを組み込んだことで難度が上がり、5つの試合で完璧と言える演技は1つもなかった。羽生自身も「苦手意識ができ始めている」と語っており、来季に向けての課題となった。


 一方で、技の出来栄えを表すGOEによる加点の合計の平均は、SPで7.52点、FSで14.40点とこれまたトップの数値。いかにジャンプやスピン、ステップといった各要素の質が高かったかが分かる。演技構成点の5コンポーネンツもすべて9点台だ(編注:FSの演技構成点は各項目の点数が2倍される)。

抜群の安定感を見せた宇野

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 世界選手権で銀メダルを獲得した宇野は、合計得点の平均値でも290.86点と2位になった。代名詞の4回転フリップに加え、今季後半は4回転ループもプログラムに組み込むなど、飛躍的に得点を伸ばした。光ったのは、大崩れしない安定感。今季一番低いスコアでも279.34点(スケートアメリカ)と、たとえミスをしても最小限に抑える強さがある。なお、このスコアは各選手の最低得点の中では最も高い。平均得点はSPが95.94点で3位、FSが194.92点で2位とその高い実力が数値に表れている。


 強いて課題を挙げるとすれば、演技構成点か。5コンポーネンツの得点はSPで平均8点台。FSは4項目が9点台だが、要素のつなぎ(トランジション)だけは8点台(8.93点)だ。羽生、フェルナンデス、パトリック・チャン(カナダ)の中堅・ベテランはすべて9点台で、そこにわずかながらの差がある。

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