世界陸上マラソン日本代表が意気込み 川内優輝は“集大成”のロンドンへ照準
ロンドン世界陸上のマラソン日本代表6選手が会見で意気込みを語った 【スポーツナビ】
昨年12月の福岡国際マラソンで日本人トップとなる3位に入り、世界選手権代表入りを決めた川内は「ロンドン世界陸上に向けて、2014年ぐらいから長期戦で目標としてきた。日本代表としての自分をすべて燃やし尽くすつもりで、しっかりメダルを狙っていきたい」と、日の丸を背負ったレースの集大成として臨む決意を語った。
また3月の名古屋ウィメンズマラソンで初マラソン日本女子最高記録となる2時間21分36秒で走り、内定を決めていた安藤は「世界陸上では自分の持てる力を出し切れるように、しっかり準備する」と語り、2度目のマラソンとなる本番では、「プレッシャーもあるとは思いますが、それを乗り越えて、なおかつ世界と戦うのが初めてなので、そういった意味で挑戦していきたい」と意気込んだ。
以下、会見での6選手コメント。
川内「日本代表としてはロンドンが年齢的にもピーク」
川内優輝(埼玉県庁) 【スポーツナビ】
過去2回、世界大会で経験を積んだ部分もありますし、アジア大会やその他の海外マラソンにも積極的に挑んでおり、海外の特殊なコース、ペースメーカーのいないレースも経験しました。そういった経験をすべて生かして、今回のロンドン世界陸上で、日本代表としての自分をすべて燃やし尽くすつもりです。しっかりメダルを狙っていきたいと思います。
(本番に向けての調整は)福岡の前から始めていた50キロ走や100キロ走を行うのと、一方でスピード対応するために、海外のフルマラソンに出場しました。ここで自己ベストを狙っていきたい。距離の面とスピードの面、両方から強化していこうと思います。
(世界陸上への意気込みは)過去2回の大会で、人によっては「惨敗」と言われるのですが、自分の中では、(2011年)テグの失敗、(2013年)モスクワの失敗は、内容も違います。その中で、30度を越えない暑さであれば、ある程度対策はできると思いますし、暑さ対策のノウハウもあります。夏の時期に対する調整方法もできていますので、そういったものをしっかり行い、今回のロンドン世界陸上を集大成としたい。競技は続けますけど、日本代表としてはロンドンが年齢的にもピークだと思いますので、そこにしっかり合わせていき、次の東京五輪に若い選手が出た時に、レースを制すための手助けをしたいと思います。自分が貫いた練習方法や調整方法で、ロンドンで行ったことを伝えたいと思います。
ロンドン世界陸上は、(2014年)アジア大会が終わったぐらいから目標としてやってきたのですが、長期的な計画でレースプランは考えてきました。現時点で、5月のプラハマラソン、6月のストックホルムマラソン、7月のゴールドコーストマラソンの手配も終わっていますし、さらに年末年始には、まだ選ばれていませんでしたが、ロンドンのコース下見も終わらせています。そうやって長期計画でやってきましたので、そういう意味ではここで全部出せるように頑張りたいと思っています。
中本「経験があるので、自分からしたら相性がいい」
中本健太郎(安川電機) 【スポーツナビ】
(代表メンバーについて)井上選手は同じ九州で練習していて、力があるのは知っていましたが、東京での走りを見て、素晴らしい選手だと思いました。川内選手とは縁があり、一緒に出場するのは3回目になります。福岡での彼の走りを見て、自分も世界陸上というのを目指すようになりました。
(再びロンドンを走ることになるが)ロンドン五輪では6位という成績でしたが、それも前の選手が見えていての順位だったので、そこの悔いはあります。きちんと対策を練ってそれ以上の成績を目指したいです。世界陸上では5位というのが最高成績なので、そこを超えていかないと成長がないということなので、しっかり超えていきたいです。(今回のコースについては)どういうコースか分からないですが、ロンドン特有の曲がり角とか、それは経験があるので、自分からしたら相性がいいと思います。
(最年長でベテランとなったが)顔ぶれを見ると前回までは、自分よりも上の選手がいましたが、気が付けば自分が一番上になってしまったので、少しずつチームが若返っているのかなと思います。
井上「歴史を築いていけるような選手になりたい」
井上大仁(MHPS) 【スポーツナビ】
(川内と中本について)一番は経験がまったく違うと思うので、気持ちの面で持っていき方を学びたいです。走りの面では特徴も違うし、アプローチの仕方も違うので、そういったところはあまり気にしすぎないようにしつつ、心構えや気持ちの持っていき方をしっかり見て吸収し、自分も初めてだからといって、すごいなと思うだけでなく、自分は自分の、初めてだからこそできることや、代表だからこそやらなきゃいけないことをやっていこうと思います。
(ペースメーカーのいないレースになるが)夏のレースでペースメーカーもいないということで、非常にタフなレースになると思います。まずはそこの状況をしっかり読みながら、仕掛けるべきところ、待つべきところ、我慢すべきところ、様子を見るところをひとつひとつ見極めて、冷静な気持ちで。あとメダルを狙うにはどうするかという気持ちで、レースを進めていきたいです。
(山梨学院大の先輩も多くが日本代表になっているが)非常に強い先輩方が歴史を築いてきて、自分も新しくその歴史を築いていけるような選手になりたいと思います。