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競泳・池江璃花子が遂げた「心の成長」
世界大会のメダル獲得で見据える高み
短水路の世界選手権で3つのメダルを獲得した池江璃花子。日本記録も多く更新した
短水路の世界選手権で3つのメダルを獲得した池江璃花子。日本記録も多く更新した【Getty Images】

 4年に一度の祭典、リオデジャネイロ五輪から始まり、夏の全国大会、さらにFINA(国際水泳連盟)ワールドカップ、アジア水泳選手権と大きな大会が続き、2016年シーズンの締めくくりとなる第13回世界水泳選手権(25メートル)が12月6から11日、カナダのウィンザーで行われた。


 この世界水泳選手権は、偶数年に1回開催される短水路(25メートルプール)で行われる世界大会だ。奇数年の世界水泳選手権は、50メートルプールの長水路で開かれている。短水路ということで、100メートル個人メドレーや男女混合で行われるミックスリレー、4×50メートルの短距離リレーなど、長水路の世界水泳選手権にはない種目も行われる。


 この大会に5つのリレーを含む9種目に出場した池江璃花子(ルネサンス亀戸)は、そのすべてで短水路高校新記録、または短水路日本新記録を樹立。さらに、シニアの世界大会では初となる銅メダルを一気に3つも獲得する活躍を見せた。

五輪後もとどまることを知らない進化

五輪後も進化はとどまるところを知らない。そこには「心の成長」があった
五輪後も進化はとどまるところを知らない。そこには「心の成長」があった【写真:長田洋平/アフロスポーツ】

 いまだかつて、五輪が終わった年にこれほど記録を更新する選手がいただろうか。ほとんどの選手は、最大の目標を五輪に置いているため、このタイミングで長期のオフをとったり、気持ちが緩んで自己ベストが出なかったりすることが多い。特に、池江は初の五輪出場、さらに100メートルバタフライでは予選、準決勝、決勝と3レース続けて日本記録を更新しての5位入賞と、満足して気が抜けてしまってもおかしくない。


 だが池江は、FINAワールドカップでも、アジア水泳選手権でも新記録を樹立し、そしてこの世界水泳選手権でも、50メートル自由形は24秒42、100メートル自由形で52秒12の短水路高校記録を更新。50メートルバタフライは25秒32、100メートルバタフライでは55秒64で短水路日本新記録を樹立し、世界大会で初めて表彰台に上り、銅メダルを獲得した。さらに出場した5つのリレーのうち、4つ(4×50メートル混合リレー、4×50メートル混合メドレーリレー、4×200メートルリレー、4×100メートルメドレーリレー)でも、短水路日本記録を更新する。


 とどまるところを知らない池江の進化は、むしろ五輪後に加速した、といっても過言ではない。


「彼女自身が世界大会で活躍するトップスイマーを目の当たりにする機会が増え、どうしたら近づけるか、どうやってタイムを縮めていけば良いかを考え、改善点があれば修正していく。その能力はとても高い選手です。五輪に出場したことで、本当に強くなるには自分が努力しないといけない、ということを本人がだいぶ認識してきました。そういう心の成長は大きいと思います」


 池江が記録を伸ばし続ける理由について、指導する村上二美也コーチはこう話した。

田坂友暁

1980年、兵庫県生まれ。バタフライの選手として全国大会で数々の入賞、優勝を経験し、現役最高成績は日本ランキング4位、世界ランキング47位。この経験を生かして『月刊SWIM』編集部に所属し、多くの特集や連載記事、大会リポート、インタビュー記事、ハウツーDVDの作成などを手がける。2013年からフリーランスのエディター・ライターとして活動を開始。水泳の知識とアスリート経験を生かした幅広いテーマで水泳を中心に取材・執筆を行っている。

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