翌週に迫るエル・クラシコの勝者は? レアル・マドリーの優位を予想する理由
両者の対戦は常に接戦になる
現在でリーガで首位を走るレアル・マドリーと2位につけるバルセロナ。両者の対戦は常に接戦になる 【写真:ロイター/アフロ】
今や世界で最も重要な一戦と見なされるようになったこの試合を、2チームはどのような状態で迎えるのだろうか。
両者の対戦は常に接戦になることに加え、現時点でいえばリーガ・エスパニョーラの得失点差もがレアル・マドリーが+24、バルセロナが+19と大きな差はついていない。それでも、今季ここまでの戦いぶりを見る限りはロス・ブランコス(レアル・マドリーの愛称)の優位を予想させる要素が目につく。
レアル・マドリーは前週末、アトレティコ・マドリーとのダービーを制したばかりだ(なおアトレティコ・マドリーは来季から新スタジアムのラ・ペイネタに本拠地を移すため、これがリーガではビセンテ・カルデロンで行われる最後のダービーとなった)。
この試合は前半23分、クリスティアーノ・ロナウドの直接FKが壁に当たってコースを変え、GKの逆を突く幸運な形で均衡が破られた。だが、レアル・マドリーは3−0というスコアだけでなく、プレー内容でもほぼ90分間、いともたやすくゲームを支配し続けた。それは敗れたディエゴ・シメオネ監督も認めざるを得ない事実だった。
たくましさを感じさせるロス・ブランコス
マドリーダービーを3−0で制したレアル・マドリー。主力の不在を感じさせない安定感を見せた 【写真:ムツ・カワモリ/アフロ】
それでもジダンが選手たちに置いている信頼の厚さは十分に伝わってくる。
たとえば前述のマドリーダービーではセルヒオ・ラモスやトニ・クロースがプレーせず、カリム・ベンゼマも後半途中からの出場にとどまったものの、彼らの不在は全くと言っていいほど感じられず、代わりにプレーした選手たちが、しっかりとその穴を埋めていた。
現在のレアル・マドリーは選手層の厚みを増したことで、誰が試合に出ても課せられた任務を全うし、生じた問題を解決するたくましさを感じさせる。さらには、ここにきて少しずつ負傷者が復帰し始めていることもプラス材料だ。
チャンピオンズリーグ(CL)ではスポルティングCPとの第5節を終えた時点でドルトムントにグループ首位の座を譲ってはいるものの、今回に限っては2位通過した方が難敵との対戦を避けられる可能性もあり、逆に好都合だとも言える。
レアル・マドリーは今週末、ホームでスポルティング・ヒホンと対戦する。普通にいけば彼らが、この試合で勝ち点3を加えると考えるのが妥当だろう。現時点で勝ち点4差を付けられているバルセロナが苦手とするアウェーでのレアル・ソシエダ戦で勝ち点を逃すようであれば、ロス・ブランコスは精神的により優位な状況でカンプノウに乗り込むことができる。