松井が大活躍のオールドタイマーズ・デー 過去に感謝し現在を祝福する一日
オールドタイマーズ・デーでライトへ豪快な一発を放つ松井 【Getty Images】
ほとんどファンタジーに聞こえるかもしれない。しかし、すべては6月12日(現地時間)のヤンキースタジアムで本当に起こったことである。
「これ以上ないバッティング」と松井
「ハッピーバースデー! ヒデキ・マツイ!」
試合前のイントロダクションでそうアナウンスされると、バースデーソングも短く演奏される。地元を揺るがした人気は健在。ポール・オニール、バーニー・ウィリアムスといった近年の英雄たちとともに、今年の出場メンバーの中でも最大級の大声援が松井に送られた。
「これ以上ないバッティングだったと思います。現役時代でもなかなかあんなに完璧には打てないですよ」
後に松井はそう振り返ったが、実際に2階席に運んだ大ホームランは見事な一打だった。さらに4回の2打席目ではフルカウントから右前打。3回裏にはファーストからライトの守備に移り、ライトフェンス際の大飛球を好捕するなど、現役時代をも上回るほどの(?)大活躍でファンを喜ばせた。
現在のヤンキースはファーストの人材不足に悩んでいる。それだけに、試合後には米メディアも“現役復帰しては”と盛んにジョークを飛ばしたほどだった。