箱根駅伝が僕たちに与えてくれたもの 村澤明伸×矢野圭吾対談

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村澤明伸(左)と矢野圭吾が箱根駅伝への思いを語ってくれた 【スポーツナビ】

 92回を数える箱根駅伝。2日に行われた往路では、前回覇者の青山学院大が1区からトップを譲らず2年連続の往路優勝。王者の貫禄を見せ付けた。

 そのレースを、東海大のエースとして活躍した村澤明伸と、88回大会で日本体育大の30年ぶりとなる総合優勝に貢献した矢野圭吾は一緒にテレビ観戦していた。ともに駅伝の名門・長野県の佐久長聖高の出身で、現在は日清食品グループでしのぎを削る2人は今、箱根駅伝に何を思うのか。当時のこぼれ話や、現在の2人の関係性などざっくばらんに語ってもらった。

村澤、箱根は「お祭りに近い雰囲気」

――箱根駅伝を走って一番印象に残っていることは?

矢野 僕は2年生の時に箱根駅伝で19番で、3年の時に優勝できたというのが一番印象に残っています。チームの雰囲気で簡単に最下位になってしまいますし、逆に良い流れだったりすると上位に食い込めるのかなと。その両方を味わっているので、すごく不思議ですけどそういう流れも関係しているんだなと思いました。

 2年の時も全然悪いというわけではなかったんですけれど、優勝した時と比べると落ち着いているというか、(チームに)勢いがなかった。「無難にシード権くらいかな」と、そういう雰囲気で。でも優勝した時に思い返してみたら、そんな雰囲気では「良くてシード権が取れる」レベルで、(本当は)優勝を目指しているチームがシード権を取るくらいの気持ちで考えないといけなかったんです。優勝した時は「確実に3番にはなれる。うまく走れば優勝するかもしれない。だからみんな力を合わせて頑張ろう」といった勢いがありました。

村澤 僕は沿道の人が多いことですかね。沿道に来ていただける方があんなにいるんだというのが、どのレースを含めても今までなかったことなので、レースというよりはお祭りに近い雰囲気ですね。僕は1年目が予選会からだったんですけれど「予選会でもこんなに人が集まるんだ」という感じでした。
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