モーリス6頭目の快挙、春秋マイル連覇 香港も視野に距離は2000か1600か

スポーツナビ

ダイワメジャー以来6頭目の快挙

モーリスが春秋マイルGI制覇、同一年での連勝は8年ぶり史上6頭目の快挙だ 【スポーツナビ】

 JRA秋のマイル王決定戦、第32回GIマイルチャンピオンシップが22日、京都競馬場1600メートル芝で争われ、ライアン・ムーア騎乗の4番人気モーリス(牡4=美浦・堀厩舎、父スクリーンヒーロー)が優勝。中団から直線外を豪快に伸び、今年無敗の破竹5連勝で安田記念に続く春秋マイルGI制覇を達成した。

 モーリスは今回の勝利でJRA通算12戦7勝。重賞は2015年GI安田記念、同GIIIダービー卿チャレンジトロフィーに続き3勝目。安田記念とマイルCSのダブル制覇は史上10頭目、同一年での両レース連勝は2007年ダイワメジャー以来8年ぶり6頭目の快挙となる。また、騎乗したムーア、同馬を管理する堀宣行調教師はともにマイルCS初制覇となった。

 なお、1馬身半差の2着にはミルコ・デムーロ騎乗の2番人気フィエロ(牡6=栗東・藤原英厩舎)、さらにクビ差の3着には蛯名正義騎乗の1番人気イスラボニータ(牡4=美浦・栗田厩舎)が入った。

レース前段階で抱えていた不安要素

強い内容でマイルCSを勝ち切ったモーリス。しかし、レースに臨む前段階では不安要素も大きかった 【スポーツナビ】

 文字通り、マイルチャンピオンの誕生だ。安田記念&マイルCSのダブル制覇は、あのダイワメジャー以来8年ぶり。それ以来、マイル戦線と言えば主役不在の混戦ムードが続いていたわけだが、それも今年をもってピリオド。これからはモーリスが不動の柱として君臨する――そう誰もが納得するのに十分すぎるくらい、強いレース内容だった。

 そのレースに関しては動画を見てもらえば分かることなので、アレコレと言うことはしません。ここでは競馬に行く前段階で見せた、モーリスの成長の跡に注目したい。

 というのも、競馬そのものは快勝なのだが、マイルCSに臨むにあたってすべてが順調に来ていたわけではない。むしろ、不安も大きかったようにも思える。その1つが安田記念以来5カ月ぶりのぶっつけ本番だったこと。これは当初の予定通りというわけではなく、本来ならばこの秋は10月11日のGII毎日王冠から始動するはずだった。ところが、背腰に痛みが出たことからこれを回避。マイルCSぶっつけを余儀なくされた。ただ、これに関しては陣営が前向きにとらえ、無理をすることなくじっくりと調整に当てたことで痛みは回復。その後の調教量も十分で「美浦にいる段階でいい状態に持っていくことができました」と堀調教師。木曜の最終追い切りに騎乗したムーアも「馬の形、動きともに抜群で、これならチャンスがありそうだと思った」と手応えを感じたほどだ。

 だが、調整がうまく行ったからといって、まだ安心できる段階ではなかったという。

1/2ページ

著者プロフィール

スポーツナビ編集部による執筆・編集・構成の記事。コラムやインタビューなどの深い読み物や、“今知りたい”スポーツの最新情報をお届けします。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント