秋盾快勝ラブリーデイ 7つ目の標的はJC 充実の秘密は父譲りのマッチョ化にあり

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今年だけで重賞6勝目、GI2勝目

浜中俊騎乗の1番人気ラブリーデイが天皇賞・秋を快勝! 【写真:中原義史】

 JRA秋伝統の大一番、第152回GI天皇賞・秋が11月1日、東京競馬場2000メートル芝を舞台に争われ、浜中俊騎乗の1番人気ラブリーデイ(牡5=栗東・池江厩舎、父キングカメハメハ)が優勝。好位4番手から堂々抜け出し、6月の宝塚記念に続くGI2勝目を決めた。良馬場の勝ちタイムは1分58秒4。

 今回の勝利でラブリーデイはJRA通算25戦9勝。重賞は2015年GIII中山金杯、同GII京都記念、同GIII鳴尾記念、同GI宝塚記念、同GII京都大賞典に続き、今年だけで通算6勝目となった。

 騎乗した浜中は天皇賞・秋初勝利、同馬を管理する池江泰寿調教師は11年トーセンジョーダン以来となる2勝目。また、同馬の馬主である金子真人ホールディングス(株)は、「金子真人」名義時も含め、この勝利で八大競走(桜花賞、皐月賞、天皇賞・春、オークス、ダービー、菊花賞、天皇賞・秋、有馬記念)完全制覇の大記録を達成した。

 なお、半馬身差の2着には戸崎圭太騎乗の10番人気ステファノス(牡4=栗東・藤原英厩舎)、さらに3/4馬身差の3着には蛯名正義騎乗の6番人気イスラボニータ(牡4=美浦・栗田厩舎)が入線。注目を集めた武豊騎乗の2番人気エイシンヒカリ(牡4=栗東・坂口厩舎)は9着に敗れた。

今年の中山金杯、ラブリーデイは重賞未勝利馬だった

ラブリーデイは今年だけで重賞6勝目、GI2勝目の充実ぶり 【写真:中原義史】

 馬名の意味は「すばらしいお天気の一日」だという。ラブリーデイにとって、その通りの一日になった。なにせ危なげのない完勝。向こう正面で行きたがる素振りを見せたが、それもすぐに浜中が手の内に収めたためピンチらしいピンチにはなっていない。むしろ、あまりにも良すぎる手応えに浜中が「追い出しを待った」というぐらいだ。ラブリーデイは拍子抜けするほどに、秋の最高栄誉の1つである天皇賞・秋を実にアッサリと勝ち切った。

 これも今の充実度、勢いから考えれば当然の結果なのかもしれない。今年だけで重賞6勝、GIは2勝目。年間獲得賞金は5億1477万2000円となり、二冠馬ドゥラメンテを抜いて1位に躍り出た。

 振り返れば、今年正月の中山金杯。ラブリーデイはこのレースに出走しており、当時は重賞未勝利でファンからの支持も4番人気。3歳時には皐月賞、ダービーに出走しており、特にダービーは7着だったから素質はあるのだろうけど、そうは言っても重賞に入れば絶対的な本命ではなく、数いる有力馬の中の1頭――そんな評価が妥当なところだった。

 それから10カ月後。ラブリーデイがここまでの馬に成長すると予測できた人はいたのだろうか?

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