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19年のドラフト1位で入団した森。ラミレス監督は「将来のスーパースター」として大いに期待している（写真は共同）

　近年、着実に力を付けてきているDeNA。リーグ制覇への“あと一歩”に迫るとともに、主砲・筒香嘉智の抜けた穴を埋めるためにも、若手の成長が必要不可欠である。

　その中で、ファンから最も高い支持を集めたのは、大卒2年目の23歳、伊藤裕季也だった。日大三高、立正大で鍛錬を積み、ドラフト2位でプロ入り。1年目の昨季、7月までは2軍暮らしが続いたが、8月に1軍昇格を果たすと、プロ初スタメンで2打席連発弾の衝撃デビューを飾った。右の大砲として大きなポテンシャルを持っており、将来の主軸として期待大だ。

　僅差で2位になったのは、高卒ルーキーの森敬斗。地元・神奈川の桐蔭学園高で主将を務め、U-18日本代表でも抜群の存在感を発揮した。走攻守そろった遊撃手として注目を集めた中、昨秋のドラフトでDeNAが1位指名。「将来、球団を背負って立つスーパースターになれる存在」とラミレス監督は語る。まずは「育成」がテーマになるが、早期の1軍デビューも期待したい。

　続いても野手。高卒4年目のスラッガー・細川成也が3位に入った。類まれな長打力を武器に、高卒1年目の2017年にプロ初打席初本塁打およびデビュー2試合連続本塁打を放った男だ。昨季は2軍で打率.293、15本塁打だったが、1軍では36試合で打率.222、1本塁打。今季は勝負のシーズンになるかもしれない。

　4位以下には投手が続き、昨季7勝からの上積みが期待される大卒2年目の剛腕・上茶谷大河、高校時代に“清宮キラー”として名を馳（は）せ、プロでも着実な成長を遂げている左腕・櫻井周斗、未勝利に終わった昨季からの巻き返しを期待したい京山将弥、ルーキーながら開幕ローテ入りした坂本裕哉が支持を集めた。DeNAの近年の奮闘ぶりは、ドラフトの成功による部分が大きい。このサイクルを今後も続けるためにも、ここに挙げた若手たちの成長と目に見える形での活躍が求められる。
（文：ベースボールタイムズ）