ファンが選ぶ!プロ野球・球団別歴代ベストナイン

広島編

スポーツナビでファン投票を実施した「プロ野球・球団別歴代ベストナイン」企画。それぞれの球団でベストナインにふさわしいと思う選手を、各ポジションから1人ずつ選んで投票してもらいました(アプリでは、投手以外の内野手・外野手のランキングも閲覧できます)。

今回は広島編。長い歴史の中から1位に輝いた選手は!?

先発

順位 選手名 得票率
1 黒田博樹 34.94%
2 北別府学 23.70%
3 前田健太 15.63%
4 外木場義郎 9.51%
5 大野豊 8.61%

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中継ぎ

順位 選手名 得票率
1 横山竜士 13.27%
2 小林誠二 12.26%
3 フランスア 12.20%
4 今村猛 10.47%
5 一岡竜司 10.06%

抑え

順位 選手名 得票率
1 津田恒実 43.68%
2 大野豊 17.89%
3 江夏豊 15.86%
4 永川勝浩 7.50%
5 サファテ 4.93%

捕手

順位 選手名 得票率
1 達川光男 52.60%
2 會澤翼 31.63%
3 石原慶幸 6.45%
4 西山秀二 4.76%
5 水沼四郎 3.47%

一塁手

順位 選手名 得票率
1 新井貴浩 37.34%
2 衣笠祥雄 24.07%
3 小早川毅彦 10.82%
4 エルドレッド 9.65%
5 水谷実雄 5.28%

二塁手

順位 選手名 得票率
1 菊池涼介 66.11%
2 正田耕三 20.39%
3 東出輝裕 4.00%
4 大下剛史 3.02%
5 古葉竹識 2.01%

三塁手

順位 選手名 得票率
1 衣笠祥雄 54.82%
2 江藤智 23.78%
3 新井貴浩 12.61%
4 野村謙二郎 6.06%
5 安部友裕 1.54%

遊撃手

順位 選手名 得票率
1 高橋慶彦 44.28%
2 野村謙二郎 40.85%
3 田中広輔 6.41%
4 梵英心 3.35%
5 三村敏之 1.42%

外野手

順位 選手名 得票率
1 前田智徳 78.72%
2 山本浩二 72.95%
3 鈴木誠也 60.20%
4 金本知憲 25.30%
5 緒方孝市 24.03%

解説

先発の1位は背番号15が永久欠番となった黒田博樹(写真手前)。16年のリーグ優勝時には盟友・新井貴浩と涙の抱擁を交わした(写真は共同)

 投手王国、ハードトレーニング、機動力野球……と、今の広島を作り上げたキーワードがはっきり表れた投票結果になった。

 先発投手の1位は、背番号15が広島投手陣初の永久欠番となった黒田博樹。2014年末に広島に復帰した際は、MLBの高額オファーを断ったと言われている。優勝に貢献した「男気」は、後世にまで語り継がれるはずだ。2位の北別府学は生え抜き唯一の200勝投手で、その制球力の高さは、「投げる精密機械」とも呼ばれた。

 その北別府と1976年の同期入団だったのが、中継ぎ2位の小林誠二だ。サイドハンドからの魔球・パームボールを武器に、ロングリリーフもいとわなかった。1位は97年、中継ぎで10勝を挙げた横山竜士。故障を乗り越え、カープ勝利の方程式の一角を担った。3位・フランスアは今後にも期待。「カピバラ3兄弟」からは4位に長男・今村猛、5位に三男・一岡竜司が名を連ねた。

 抑えは1位・津田恒実、2位・大野豊、3位・江夏豊と続いた。津田は153キロの剛速球と気迫で「炎のストッパー」と呼ばれた。92年、32歳の若さで逝去し、盟友もファンも涙に暮れた。江夏は自分と同じ境遇の大野を弟のようにかわいがり、野球でも“師匠”となった。大野は江夏が日本ハムに移籍した後、広島のリリーフエースになった。

 捕手は83年に正捕手となった達川光男が52.60%の得票率を獲得。ささやき戦術に「(死球が)当たった」アピール、コンタクト紛失事件など、現役時代は珍プレーのイメージが強いが、監督時代は練習から何から厳しかった。

 一塁の1位はファンからは愛され、金本知憲らからいじられていた、新井貴浩。3位・小早川毅彦は87年、彼の一打で巨人・江川卓を引退に追い込んだ。4位・エルドレッドは打撃力、人柄とも文句なしなのだが、筆者としてはママチャリ(雨天時は赤のカッパ)で広島市内を移動する彼の姿が目に焼き付いて離れない。

 二塁は抜群の守備範囲を誇る現役・菊池涼介が66.11%の得票率で1位。すりこぎバットで二度、首位打者を獲得した正田耕三が2位に入った。この正田と遊撃1位の高橋慶彦はともにプロ入り後、両打ちに転向。「練習の虫」と呼ばれるほどの努力で、これをモノにした。

 三塁は元祖「鉄人」衣笠祥雄が文句なしの1位。彼のフルスイングと、死球にもんどりうって倒れ、次の瞬間、何事もなかったかのようにスクっと立ち上がり、一塁に向かう姿を結構な数のファンが形態模写したはずだ。2位はある筋で「パン屋」と呼ばれる江藤智。

 遊撃は33試合連続ヒットの日本記録(79年)を持つ高橋と、高橋がロッテ移籍後、遊撃を守った野村謙二郎(元監督)がトップの座を争った。ともに盗塁王に3度輝いた、俊足好打の持ち主である。

 外野は「侍」前田智徳が、「ミスター赤ヘル」山本浩二を投票率でわずかに上回った。3位の現役・鈴木誠也を含め、攻走守三拍子そろった代表級選手ばかり。連続試合フルイニング出場、連続イニング出場の世界記録を持つ、二代目「鉄人」こと金本は4位となった。

(文:前田恵、企画構成:株式会社スリーライト)

結果一覧

関連リンク