漫画「灼熱カバディ」感謝祭をリアル競技者が開催、普及貢献に感謝
漫画作者の武蔵野さん「読み返せる作品になったと思う」
感謝祭の実行委員長を務めた元日本代表主将の下川正將は、国際大会に漫画を持ち込んでいたという。「多くの選手の感謝の思いを直接届けたい気持ちが強くて企画した。みんなが、キラキラした目で武蔵野先生たちと交流している姿を見れて、本当に良かった」と総括した。また、サッカー少年を多く生み出した「キャプテン翼」や、バスケットボールの普及に大きな影響を与えた「スラムダンク」が、物語が完結した後も多くの場で見かける作品となっていることを受けて「日本のカバディ界にとって、灼熱カバディは欠かせない存在。漫画は完結したけど、ほかの人気スポーツ漫画と同じように、僕たちは、この作品を盛り上げ続けていきたい」と今後も競技普及のパートナーとして捉える考えを示した。
「リアルカバディの恩返し」は、果たせるか
現在は、灼熱カバディの影響で競技を始めた選手の活動の場を設けるため、24年に初めて関東リーグを実施するなど、交流戦を含めた競技会の場を全国各地で増やしている。25年1月には、ショー要素を加えてエンタメ化した4人制の競技イベントも新宿・歌舞伎町で実施。漫画の人気によって生まれた効果を今後に生かそうと努力している。国内環境の活性化とともに注力するのが、2026年に愛知・名古屋で開催されるアジア大会に向けた選手強化だ。カバディにおける最高峰の大会が、日本で開催される。23年実施の前回大会は、グループリーグで4戦全敗と厳しい結果。灼熱カバディの好影響による前進を、大舞台で示したいと話す選手は多い。現実世界の活躍で、漫画への注目度を再燃させる恩返しを目指す。