25年J1・J2「補強・戦力」を徹底分析!

J1指揮官たちの意外な関係や対戦相手との因縁を掘り起こす…今季のJ1がより楽しくなる豆知識

YOJI-GEN

現役時代の古巣を率いる監督たち

実に28年ぶりに川崎の一員となる長谷部茂利監督。福岡でのラストゲームが等々力陸上競技場だったのも何かの縁か 【(c) J.LEAGUE】

吉田孝行(神戸)
鬼木達(鹿島)
長谷部茂利(川崎)
 現役時代、横浜フリューゲルス、横浜F・マリノス、大分トリニータと渡り歩いた吉田孝行監督が最後にプレーしたのが神戸だった。08年から6シーズンに渡って神戸のユニホームに袖を通し、キャプテンとして奮闘。指導者となってからは緊急登板もあったが、神戸の監督に3度就任。チームをリーグ2連覇へと導いた。吉田監督は兵庫県出身でもあり、引き続き地元を盛り上げていくことが期待される。

 鹿島のサポーターに限らず往年のJリーグファンにとっても、鬼木監督の鹿島復帰は熱い出来事だろう。市立船橋高から加入したものの、当時の鹿島の中盤にはジーコをはじめ、レオナルド、増田忠俊、黒崎久志、ビスマルクといった錚々たるメンバーが在籍。1998年に川崎フロンターレに期限付き移籍をすると、00年には完全移籍で再び川崎の一員となり、チームのJ1復帰に貢献した翌年の06年に現役を引退した。以降、川崎一筋で指導に携わり、トップチームの監督として4度のリーグ優勝を成し遂げた智将が、古巣の再建を託されることとなった。

 一方、中央大から94年にヴェルディ川崎に加入した長谷部監督は、ラモス瑠偉、ビスマルク、北澤豪らが居並ぶ中盤で出場機会をつかんでいたが、出番が減った97年のシーズン途中に、まだJFLに所属していた川崎に期限付き移籍。15試合出場6得点の成績を残した。それから28年が経ち、闘将となって等々力陸上競技場に帰還する。

かつて指導したチームと対戦する監督たち

J1での指揮は仙台に続いて2度目だが、J1でのコーチ経験は多い木山監督(左)。一方、リカルド・ロドリゲス監督は3年ぶりのJリーグ復帰となった 【(c) J.LEAGUE / Photo by Getty Images】

城福浩(東京V):元FC東京・広島監督
長谷川健太(名古屋):元清水・G大阪・FC東京監督
松橋力蔵(FC東京):元新潟監督・横浜FMコーチ
曺貴裁(京都):元湘南監督
長谷部茂利(川崎):元福岡監督
木山隆之(岡山):元神戸・清水・G大阪コーチ
リカルド・ロドリゲス(柏):元浦和監督
鬼木達(鹿島):元川崎監督
山口智(湘南):元G大阪コーチ
アーサー・パパス(C大阪):元横浜FMコーチ
金明輝(福岡):元町田コーチ
 指導者としてのキャリアが長い城福浩監督や長谷川監督は、当然のことながら古巣との対戦の数も多くなる。木山監督は指揮官としてJ1を戦うのはベガルタ仙台時代に続いて2度目だが、神戸、清水、ガンバ大阪でコーチを務めた経験がある。

 やはり今季注目すべきは、新任の指揮官たちだろう。前述したように金監督と町田の対戦、パパス監督と横浜FMの対戦も興味深いが、新潟をJ1に復帰させた松橋監督、福岡に初タイトルをもたらした長谷部監督、川崎を強豪クラブへと変貌させた鬼木監督の古巣との対戦は、サポーターにとっても感慨深く、絶対に負けたくない一戦となるに違いない。

 なかでも楽しみなのは、3年ぶりにJクラブの指揮を執るリカルド・ロドリゲス監督だ。柏レイソルの新監督は21年、22年に浦和レッズの指揮官を務め、チームを天皇杯優勝へと導いた。志半ばでチームを去ったスペイン人監督は、早くも4節にかつてのホームである埼玉スタジアムに乗り込む。浦和サポーターからは、愛のあるブーイングを受けることになるだろう。

(企画・編集/YOJI-GEN)

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