J1指揮官たちの意外な関係や対戦相手との因縁を掘り起こす…今季のJ1がより楽しくなる豆知識
現役時代の古巣を率いる監督たち
鬼木達(鹿島)
長谷部茂利(川崎)
鹿島のサポーターに限らず往年のJリーグファンにとっても、鬼木監督の鹿島復帰は熱い出来事だろう。市立船橋高から加入したものの、当時の鹿島の中盤にはジーコをはじめ、レオナルド、増田忠俊、黒崎久志、ビスマルクといった錚々たるメンバーが在籍。1998年に川崎フロンターレに期限付き移籍をすると、00年には完全移籍で再び川崎の一員となり、チームのJ1復帰に貢献した翌年の06年に現役を引退した。以降、川崎一筋で指導に携わり、トップチームの監督として4度のリーグ優勝を成し遂げた智将が、古巣の再建を託されることとなった。
一方、中央大から94年にヴェルディ川崎に加入した長谷部監督は、ラモス瑠偉、ビスマルク、北澤豪らが居並ぶ中盤で出場機会をつかんでいたが、出番が減った97年のシーズン途中に、まだJFLに所属していた川崎に期限付き移籍。15試合出場6得点の成績を残した。それから28年が経ち、闘将となって等々力陸上競技場に帰還する。
かつて指導したチームと対戦する監督たち
長谷川健太(名古屋):元清水・G大阪・FC東京監督
松橋力蔵(FC東京):元新潟監督・横浜FMコーチ
曺貴裁(京都):元湘南監督
長谷部茂利(川崎):元福岡監督
木山隆之(岡山):元神戸・清水・G大阪コーチ
リカルド・ロドリゲス(柏):元浦和監督
鬼木達(鹿島):元川崎監督
山口智(湘南):元G大阪コーチ
アーサー・パパス(C大阪):元横浜FMコーチ
金明輝(福岡):元町田コーチ
やはり今季注目すべきは、新任の指揮官たちだろう。前述したように金監督と町田の対戦、パパス監督と横浜FMの対戦も興味深いが、新潟をJ1に復帰させた松橋監督、福岡に初タイトルをもたらした長谷部監督、川崎を強豪クラブへと変貌させた鬼木監督の古巣との対戦は、サポーターにとっても感慨深く、絶対に負けたくない一戦となるに違いない。
なかでも楽しみなのは、3年ぶりにJクラブの指揮を執るリカルド・ロドリゲス監督だ。柏レイソルの新監督は21年、22年に浦和レッズの指揮官を務め、チームを天皇杯優勝へと導いた。志半ばでチームを去ったスペイン人監督は、早くも4節にかつてのホームである埼玉スタジアムに乗り込む。浦和サポーターからは、愛のあるブーイングを受けることになるだろう。
(企画・編集/YOJI-GEN)