25年J1・J2「補強・戦力」を徹底分析!

25年Jリーグ・ブレイク予想…20歳前後の若手限定、将来の日本代表必至の10人は彼らだ!

池田タツ

U-20日本代表での活躍も期待される広島の中島(左)と湘南の石井(右)。2月のU20アジアカップで結果をつかみ、その勢いのままJリーグでも飛躍したい 【(c)J.LEAGUE】

 32年目のJリーグがいよいよ開幕する。今シーズンもブレイクを果たしそうな若者が各チームに目白押しだ。近い将来、日本代表へ駆け上がること必至の、今季大注目の俊英をJ1から8人、J2から2人紹介する。

10位:喜多壱也(DF)京都

05年9月16日生まれ(19歳)・プロ2年目

U-20日本代表の主力でもある喜多。代表で積んだ経験を京都でのプレーに活かしたい 【(c)J.LEAGUE】

 京都サンガF.C.U-18在籍時の23年にルヴァンカップでトップデビューを果たした京都産大型DF。188cm・80kgのたくましい体つきだけでなく、プレーぶりからもメンタル的なタフさも感じられる。

 ボールへの執着心、高い打点のヘディング、そして、なんと言っても左足のロングフィードが魅力だ。左利きのセンターバックは希少価値が高いが、京都はセンターバックの層が厚いため、まずは出場機会を得ることが目標となる。今年2月のAFC U20アジアカップ、その後のU20ワールドカップでチームを離れる可能性もあるが、育成に長けた曺貴裁監督がどのように育てていくのかにも注目したい。

9位:根本健太(DF)浦和←流通経済大

02年12月13日生まれ(22歳)・プロ1年目

背負うのはアレクサンダー・ショルツが付けていた28番。同タイプのマリウス・ホイブラーテンから学ぶことも多いはずだ 【池田タツ】

 浦和レッズの沖縄キャンプにおける最大の驚きと言ってもいい。姿勢の良さ、ボールコントロール、左足のキックはプロで即通用するレベルだ。なかでも左足は長短どちらもエレガントなキックフォームで、正確なパスを供給する。

 レギュラーをつかむにはまずプロの強度に慣れること。課題は「声を出すこと」と自覚するが、沖縄キャンプのトレーニングマッチでは指示の声がよく出ており、すでに頼もしさを感じさせる。チームのセンターバックの枚数が決して豊富ではないため、早々に出場機会を得られる可能性は十分ある。

8位:亀田歩夢(FW)富山/J2←流通経済大柏高

06年12月19日生まれ(18歳)・プロ1年目

高卒でのプロ入りを熱望しており、オファーが届いたとき、富山はJ3だったが、加入に迷いは一切なかったという(写真は流通経済大柏高時代のもの) 【Photo by Hiroki Watanabe/Getty Images】

 今冬の高校サッカー選手権で大活躍して、その名を全国にとどろかせた。スピードとテクニックで突破するドリブルは緩急自在で、狭い局面を切り抜けていく。圧巻はそのシュート技術。右足のシュートはコントロール、威力ともにプロでも即通用するレベルにある。左サイドを自力で突破して、カットインから放つシュートは、すでに自分の型となっている。

 相手DFがドリブルを警戒して距離を取ると、ペナルティーエリアの外からでもズドンとゴールを仕留める。高卒ルーキーがJ2の舞台で即結果を出しても驚きはない。

7位:佐藤龍之介(MF)岡山←FC東京

06年10月16日生まれ(18歳)・プロ3年目

FC東京在籍時の23年に16歳4カ月20日でスタメン出場を果たし、クラブ最年少記録を更新した(写真はU-17W杯でのもの) 【Photo by Masashi Hara - FIFA/FIFA via Getty Images】

 23年11月のU-17ワールドカップで世界を相手に活躍した中盤のテクニシャン。ライン間でボールを受けるのがうまく、素早いターンでボールを運んでいく。プロ契約を結んだのはFC東京U-18在籍時の23年8月、16歳のとき。プロ2年目となる昨季はリーグデビューを果たした。

 最終的に昨季はリーグ戦3試合の出場に留まったものの、11月に行われた湘南ベルマーレ戦で途中出場から闘志あふれるプレーを披露し、課題であった守備の強度が大きく改善したことを見せつけた。今季は期限付き移籍で昇格組のファジアーノ岡山へ移籍。J1の舞台でコンスタントに活躍することが期待される。

6位:石井久継(FW)湘南

05年7月7日生まれ(19歳)・プロ2年目

FWだけでなく2列目やサイドでもプレーできるが、やはり決定力とゴールに向かう迫力こそが最大の武器 【(c)J.LEAGUE】

 幼少期から将来を嘱望され、岡山から越境で湘南ベルマーレU-15に加入した。世代別代表にも選ばれ続け、23年には17歳ながらU-19日本代表に選出され、フランス遠征(モーリスレベロトーナメント)で3ゴールの大活躍を見せている。

 ルーキーイヤーとなった昨季は7月の浦和レッズ戦で嬉しいリーグ初ゴールをマークしたが、14試合出場1ゴールにとどまった。ドリブル、パス、シュートと、技術はトップチームでも際立つほどなので、まずは勝点を引き寄せるスーパーサブとしての地位を確立し、その後レギュラー獲りを狙いたい。

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著者プロフィール

株式会社スクワッド、株式会社フロムワンを経て2016年に独立する。スポーツの文字コンテンツの編集、ライティング、生放送番組のプロデュース、制作、司会などをこなし、撮影も行う。湘南ベルマーレの水谷尚人前社長との共著に『たのしめてるか。湘南ベルマーレ フロントの戦い』シリーズがある。

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