超プロ野球 ULTRA 出場選手に聞く

虎の同期コンビ!桐敷&前川に聞く 2025年は「左」を克服、新体制の主力へ

加賀一輝

プロ3年目で最優秀中継ぎを獲得した桐敷 【写真は共同】

 DeNAの「下剋上日本一」や、プレミア12における侍ジャパンの奮闘に沸いた2024年の野球界。オフに入ってもその熱は冷めやらず、新たな1年を迎えた。

 そんな中、スポーツナビでは新年1月5日に放映された読売テレビ・日本テレビ系『大和地所スペシャル 超プロ野球 ULTRA』の収録現場を取材。収録に参加する12球団計26人の選手にインタビューを行った。

 本稿では阪神・桐敷拓馬、前川右京のインタビューの模様をお届けする。

ともにプロ3年目で大きく飛躍

 2021年ドラフトで指名を受けた同期の2人。ともに、プロ3年目の昨季に大きな飛躍を果たした。桐敷は両リーグ最多の70試合に登板し、43HPで最優秀中継ぎを受賞。前川は自身初の開幕スタメンを勝ち取り、116試合出場で打率.269、4本塁打と一定の成績を残した。

桐敷「個人的には本当に充実したシーズンでしたし、タイトルも取ることができました。チームとしては連覇ができなかったので、悔しいなっていう感想ですね」

前川「初めて1年間一軍で完走できたので、そこが一番良かった点かなと思います」

 自身の2024年ベストパフォーマンスについては、どうだろうか。

桐敷「甲子園で岡本さんに投げた時の最後の1球が、自分の中でベストボールだったかなって感じますね」

 4月17日の巨人戦、桐敷は2点リードの7回表に登板。2アウトを取った後に門脇誠に三塁線を破られ、ランナーを二塁に背負う。ここで打者は相手の主砲・岡本和真。一発出れば同点のピンチ、2ストライク2ボールで投じたのは149キロの真っすぐ。外角低めにズバッと決まり、見逃し三振に抑えた。

桐敷「2死二塁だったんですけど、外に真っすぐを投げて見逃し三振を取れました。コースにきっちり、かつ強いボールを投げられたのが理想的でした」

 一方、前川はどんなプレーがベストパフォーマンスと感じたのか。

前川「バッティングやったら、中日戦で左の齋藤さんから打ったライト線への二塁打かなと」

 6月27日、甲子園での中日戦。1点を先制した直後の7回裏、無死一、二塁で前川に打席が回ってきた。投手は左サイドの齋藤綱記だ。

前川「岡田(彰布)監督から『引っ張ってこい』と言われて、甘く入った球を引っ張れた。良かったと思います」

 高めに浮いた直球を一閃。打球はライト線で弾み、チームに追加点をもたらす適時二塁打となった。さらに前川は次の打席でも2点タイムリーを放ち、2安打3打点の活躍。勝利のお立ち台に立った。

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著者プロフィール

1988年3月6日、愛知県生まれ。成蹊大学卒業後、一般企業を経て独立。ライティング、MCなど幅広く活動する。2016年〜23年まで『スポーツナビ』にて編集・編成を担当。在職中に五輪・パラリンピックへの派遣、『Number』『文春オンライン』等への寄稿を経験。趣味は草野球で、1週間で20イニング投げることも。

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