28年ロス五輪で120年ぶり復活のラクロス、日本代表が描く青写真
ラクロスは2028年ロス五輪で120年ぶりに追加採用される 【Photo by Stephen Law/Eurasia Sport Images/Getty Images】
日本は、26年に女子、27年に男子の世界選手権を開催予定(開催都市は未発表)。28年ロス五輪に向け、競技をアピールするチャンスとなる。五輪という大舞台が設けられたことを、選手はどう受け止めているのか。男子日本代表の鈴木潤一(FALCONS)は「競技への入口が広がり、ラクロスを知ったり、始めたりする人が増える。だからこそ、28年に向け、応援してもらえる人間にならないといけない。社会に影響を与えられる存在なんだと自覚して、ラクロス選手としてどんな存在になるかを考えることが、競技レベルと合わせて、重要かなと思っています」と責任感を漂わせた。
北米勢が強い競技、日本は男女とも10人制の世界選手権で5位
男子は接触プレーが認められているため、防具を着用してのプレーとなる 【Photo by Lampson Yip - Clicks Images/Getty Images】
男女とも米国やカナダが強国だ。男子の世界選手権は、1967年から4年毎に行われているが、優勝を争ったのは、上記2カ国とオーストラリアの3カ国のみ。1982年に世界選手権が始まった女子は、北米勢にイングランド、オーストラリアを加えた4つの国が上位を独占。世界的に見てもマイナースポーツの域を出ず、強国は限定されている。日本でもマイナー競技に属し、主に競技を始めるのは大学の部活動やサークルが中心だ。それでも、地道に強化を続けており、男子は、2022年にワールドゲームズ(五輪に採用されていない競技種目の総合競技大会)で史上初の銅メダルを獲得。この大会は、ロス五輪と同じ6人制だった。23年の世界選手権では、5位に食い込んでいる。女子も22年の世界選手権で5位。今夏8月に香港で行われたU-20女子世界選手権では3位に入り、力をつけている。世界で見ても2番手集団の前方にいると言える。今後4年間で先頭集団、つまり、北米勢に近づくことができれば、五輪のメダルが見えてくる。
五輪採用で目指すのは「メダル」だけにあらず
7月に行われたトークイベントに出席した男女の日本代表(右から奥村、細梅、鈴木) 【平野貴也】