金13個、メダル51個を獲得した日本のパラアスリートたち 東京2020パラリンピックをプレイバック

株式会社スリーライト
 東京2020パラリンピックはオリンピックに引き続き、無観客で開催された。日本代表の選手たちは静寂の試合会場のなかで躍動し、金メダル13個を含む過去2番目となる51個のメダルを獲得。地元・東京で行われたことで、これまで見る機会が少なかったパラスポーツにスポットライトが当てられ、その競技の面白さに多くの人が魅せられた大会でもあった。パリ2024パラリンピック開幕前に、日本中に感動を与えてくれたメダリストたちの活躍を振りかえってみよう。

水泳、陸上でメダルラッシュ! トライアスロンや自転車でも快挙達成

ひとりで5個のメダルを獲得した鈴木孝幸 【写真は共同】

 水泳は、金3、銀7、銅3と全競技で最多の13個のメダルを獲得。なかでもベテランの鈴木孝幸はひとりで5個のメダルを獲得する大活躍を見せた(100m自由型(S4)金、50m自由型(S4)銀、200m自由型(S4)銀、150m個人メドレー(SM4)銅、50m平泳ぎ(SB3)銅)。競泳陣のエースとして期待された木村敬一は2個のメダルを獲得(100mバタフライ(S11)金、100m平泳ぎ(SB11)銀)、100mバタフライ(S11)では富田宇宙が銀メダルで木村との日本人ワンツーフィニッシュを決めた。富田宇宙は他にも2個のメダルを獲得した(400m自由型(S11)銀、200m個人メドレー(SM11)銅)。また、山口尚秀は100m平泳ぎ(SB14)で自身の世界記録を更新して金メダルに輝いた。

 女子では、日本代表選手団最年少で当時14歳の山田美幸が50m背泳ぎ(S2)、100m背泳ぎ(S2)で2個の銀メダルを獲得。世界に日本水泳陣の層の厚さを見せつけた。

 鈴木孝幸、木村敬一、富田宇宙、山口尚秀の前回メダリストたちはパリ大会でも健在。東京以上のメダルラッシュが期待できそうだ。

 陸上競技では、水泳に続き、金3、銀3、銅6の計12個のメダルを獲得。トラック種目では、佐藤友祈が1500m(T52)、400m(T52)で見事に二冠を達成。1500m(T11)で銀、5000m(T11)で銅メダルを獲得した和田伸也、1500m(T52)で銅、400m(T52)で銅メダルを獲得した上与那原寛和のベテラン2人も、スピード感あふれる走りを見せてくれた。初出場の大矢勇気は100m(T52)で銀、唐澤剣也も5000m(T11)で銀メダルに輝き、大舞台でも普段の実力を発揮した。新種目の混合4×100mユニバーサルリレーは、大島健吾、澤田優蘭、鈴木朋樹、高松佑圭の4人が圧巻の走りを見せ、フィニッシュ。着順は4位だったが上位の失格により銅メダル獲得となった。
 
 パリ大会では佐藤友祈が連覇を狙う。また、和田伸也、唐澤剣也は前回以上の結果が期待できそうだ。また混合リレーでメダルを獲得した大島健吾、澤田優蘭、高松佑圭は個人競技でのメダルも十分に可能性がある。

 マラソンでもメダルラッシュに沸き、道下美里(T12)はパラリンピック新記録で金メダル。堀越信司(T12)、永田務(T46)は共に銅メダルに輝いた。道下美里と堀越信司はパリ大会でも出場が決まっている。

 史上初の快挙達成で話題を集めたのは、トライアスロンの宇田秀生。男子PTS4で銀メダルを獲得し、オリンピックも含めてトライアスロン界初のメダルとなった。男子PTVIの米岡聡も銅メダルを獲得。トライアスロン界にとって歴史を塗り替えた大会となった。宇田秀生と米岡聡はパリ大会も出場。今回は金メダルの期待がかかる。

53歳・杉浦佳子はパリでも積極的レースを誓う 【写真は共同】

 自転車競技では、「ロードの女王」とも呼ばれた杉浦佳子が大活躍を見せ、初のパラリンピックで女子ロードレース(C1-3) 女子ロードタイムトライアル(C1-3)で二冠を達成。50歳での金メダル獲得は日本選手最年長記録となった。杉浦佳子はパリ大会の出場も決め、自身の最高齢金メダル獲得の記録を更新するつもりだ。

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