金13個、メダル51個を獲得した日本のパラアスリートたち 東京2020パラリンピックをプレイバック

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バドミントン、レジェンド・国枝のメダルに熱狂

女子ダブルスで金メダルに輝いた里見紗里奈・山崎悠麻ペアはパリ大会で連覇を狙う 【写真は共同】

 個人・球技系競技で最も多くのメダルを獲得したのは、東京大会から新競技として採用されたバドミントンだ。金3、銀1、銅5の計9個と連日のメダルフィーバーに沸いた。里見紗里奈は、女子シングルス(WH1)と、山崎悠麻と組んだ女子ダブルス(WH1-2)での二冠を達成。山崎悠麻は女子シングルス(WH2)で銅メダルに輝いた。鈴木亜弥子は、女子シングルス(SU5)で銀メダル、伊藤則子と組んだ女子ダブルス(SL/SU)でも銅メダルを獲得。さらに、女子シングルス(SU5)では杉野明子が3位に入り、日本勢が2位と3位を占め、杉野は藤原大輔と組んだ混合ダブルス(SL/SU)でも銅メダルに輝いた。

 一方男子は梶原大暉が男子シングルス(WH2)で金メダル、男子ダブルス(WH1-2)では村山浩とともに銅メダルに輝いた。

 バドミントン勢は里見紗李奈がシングルス、女子ダブルスでも山崎悠麻と共に連覇を狙う。前回銀メダルの伊藤則子は金メダルの期待がかかる。男子は梶原大暉、村山浩、藤原大輔が2大会連続のメダルを狙う。

レジェンド・国枝慎吾は地元・東京大会が最後のパラリンピックとなった 【写真は共同】

 車いすテニスは、日本代表選手団の主将を務めた国枝慎吾が、男子シングルスで北京大会、ロンドン大会に次いで3個目の金メダルを獲得。女子シングルスでは、上地結衣が銀メダルを獲得した。

 ダブルスでも上地結衣・大谷桃子ペアが銅メダル、菅野浩二・諸石光照がクアードダブルスで銅メダルを獲得。車いすテニスは、計4個のメダルを獲得した。パリでは、上地結衣の2大会連続のメダル獲得に期待がかかる。

 11人の代表選手を送りこんだ卓球は苦戦を強いられたが、伊藤槙紀が女子シングルス(C11)で銅メダルを獲得。卓球の知的障がいクラスで日本初のメダルとなった。

 日本のお家芸である柔道は男女13階級に出場。男女それぞれ1個ずつのメダル獲得となった。男子は、66kg級で初出場の瀬戸勇次郎は準々決勝で敗れるも、敗者復活戦、3位決定戦を連続で一本勝ちで勝利し、銅メダルを掴んだ。女子は70kgの小川和紗が準決勝で一本負けを喫したものの、3位決定戦で体落としで技ありを奪って優勢勝ち。銅メダルを獲得した。

 パリ大会では男女6人が出場。瀬戸勇次郎と小川和紗は前回の銅メダル以上を目指す。

息詰まる熱戦を見せた団体競技 ボッチャにハマる人続出!?

迫力あふれる車いすバスケのプレーに多くのファンが釘付けになった 【写真は共同】

 団体球技で大躍進の活躍を見せたのは、男子車いすバスケットボールだ。予選から快進撃を続け、決勝へ進出。リオデジャネイロ大会で金メダルの王者・アメリカと互角に戦い、世界を驚かせた。惜しくも60-64の4点差で敗れて銀メダルとなったものの、日本中に大きな感動を与えた。

 車いすラグビーは準決勝でイギリスに足をすくわれ、目標だった金メダルを逃した。世界一の夢が絶たれ消沈するも、気持ちを入れ替えて3位決定戦へ。宿敵・オーストラリアを60-52で下し、2大会連続となる銅メダルを獲得した。

 世界ランキング3位の車いすラグビー日本代表は、予選リーグで世界2位のアメリカ、カナダ、ドイツと対戦。リオデジャネイロ、東京と2大会連続銅メダルの日本は、悲願の金メダルを目指す。

 2012年に金メダルに輝いたゴールボール女子日本代表は、リオ大会で5位とメダルに届かなかったものの、東京大会では2大会ぶりの銅メダルを獲得。パリ大会でも有力なメダル候補だ。

パラリンピックの競技の中でひと際注目を集めたボッチャ 【写真は共同】

 最後はボッチャ。目標の白いジャックボールに持ち球を近づけるというシンプルな競技ながら、その戦略性の高さに「地上のカーリング」とも呼ばれ、東京大会で「ハマった」人も多かったことだろう。日本代表「火ノ玉ジャパン」のエース・杉村英孝は冷静な投球でスーパーショットを次々と決め、見事に初の金メダルを獲得した。混合チーム(BC1-2)でもチームを牽引し、中村拓海、廣瀬隆喜、藤井友里子と共に銅メダルを獲得。河本圭亮、高橋和樹、田中恵子の混合ペア(BC3)も銀メダルに輝き、ボッチャ競技史上、過去最高の成績を収めた。

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