「大学経由日本代表入り」のブレイクに期待 高校サッカーの“プロ入りしなくても注目”の3年生

安藤隆人
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 第102回全国高校サッカー選手権大会が、いよいよ12月28日に開幕する。16日には神村学園が鹿児島県代表に決まり、48チーム全てが出そろった。今回は国内外のプロには現段階で内定していないが、将来性も含めて注目に値する選手をリストアップした。第1回は、3年生7名を紹介する。

  昨今、谷口彰悟(アル・ラーヤン/大津高〜筑波大)、長友佑都(FC東京/東福岡高〜明治大)、守田英正(スポルティング/金光大阪高〜流通経済大)、上田綺世(フェイエノールト/鹿島学園〜法政大)ら、大学を経由してプロ入りし、ワールドカップや代表戦で活躍する選手が増えている。「4年後」でなく今から知ってもらいたい選手をセレクトした。

青森山田の守護神は189センチ

鈴木将永(青森山田)はスケールが大きく、なおかつ基本の身についたGKだ 【写真:安藤隆人】

鈴木将永(青森山田3年 GK)
 189センチのサイズと、安定したゴールキーピングスキルが光る注目の守護神。最高到達点でしっかりと包み込むような捕球ができるハイボール処理は圧巻だ。シュートストップも相手のタイミングと狙いを読み取りつつ、正確なステップワークと鋭い腕の使い方で弾き出す。派手さはないが基本が身についていて、間違いなく有望株の1人だ。

田辺幸久(大津)はサイズ、スピード、クロスに魅力のある左SB 【写真:安藤隆人】

田辺幸久(大津3年 DF)
 サイドから矢のように飛び出し、正確で強烈な左足クロスを送り込む左サイドバック。180センチのサイズは大きな強みで、攻守で効力を発揮するのはもちろん、長い足から巻き込むように放たれるクロスは、身体を寄せて届かない独特の軌道を描く。守備面はこの1年間で大きく成長し、ウイングバックも経験するなどプレーの幅も広がっている。アップダウンの頻度、守備のポジショニングや寄せのスキルも上がり、大学でさらなる成長が見込まれる世代屈指のサイドバックだ。
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著者プロフィール

1978年2月9日生まれ、岐阜県出身。5年半勤めていた銀行を辞め単身上京してフリーの道へ。高校、大学、Jリーグ、日本代表、海外サッカーと幅広く取材し、これまで取材で訪問した国は35を超える。2013年5月から2014年5月まで週刊少年ジャンプで『蹴ジャン!』を1年連載。2015年12月からNumberWebで『ユース教授のサッカージャーナル』を連載中。他多数媒体に寄稿し、全国の高校、大学で年10回近くの講演活動も行っている。本の著作・共同制作は12作、代表作は『走り続ける才能たち』(実業之日本社)、『15歳』、『そして歩き出す サッカーと白血病と僕の日常』、『ムサシと武蔵』、『ドーハの歓喜』(4作とも徳間書店)。東海学生サッカーリーグ2部の名城大学体育会蹴球部フットボールダイレクター

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