【特別コラム】スポナビ野球速報アプリ10周年記念 プロ野球10年史(前編/2013年~2018年)

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田中将大が無双し、楽天が悲願のリーグ優勝&日本一に輝いた2013年に「スポナビ野球速報アプリ」が誕生した 【写真は共同】

 2013年10月にサービス提供を開始した「スポナビ野球速報アプリ」が、10月で10周年を迎えた。日本に野球が伝来したと言われる1872年から150年、日本プロ野球が発足した1934年からも80年以上が経過した長い歴史の中では“ほんの一部”であるが、その「10年」においても、人々の関心を引き、琴線に触れるような出来事が多くあった。

 そこで今回は「スポナビ野球速報アプリ」×「日本プロ野球界」の10年間の歩みを年度別に振り返り、時代の流れを感じたい。まずは前半の2013年から2018年だ。

※リンク先は外部サイトの場合があります

2013年

 スポナビ野球速報アプリ(当時の名称は「プロ野球スポナビ速報」)が誕生した2013年の10月、プロ野球はシーズン終盤の優勝争い真っ只中だった。そして話題の中心は、高卒7年目の24歳、楽天のエース・田中将大。開幕から破竹の連勝街道を歩み、ギネス世界記録にも認定されるシーズン無傷の24連勝を飾り、球団初のリーグ優勝に導いた。

 さらにこの年、ヤクルトのバレンティンが日本プロ野球新記録のシーズン60本塁打を達成。また、大谷翔平が花巻東高校から日本ハムに入団して「二刀流」をスタートさせたのも2013年だった。

 このアプリの特徴は、得点経過や打席結果だけでなく、それまでPCサイトでしか提供されていなかった「1球ごとの速報」を見ることができる部分にあった。投手が投げたボールの球種やコースも分かるという画期的なサービスが無料で提供され、第7戦まで行われた楽天対巨人の日本シリーズ(4勝3敗で楽天が日本一)では多くのユーザーが新たな形の「野球観戦」を体験することになった。

【2013年の野球速報アプリ】
・10月上旬にAndroid版、iOS版を順次リリース

2014年

 アプリの名称を「スポナビ プロ野球速報」に改め、2シーズン目に突入したこの年、セ・リーグは巨人が3連覇を達成。しかし、クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージでは、リーグ2位の阪神が4連勝で球団史上初のCS優勝を果たした。パ・リーグはソフトバンクがシーズン最終戦でオリックスに延長サヨナラ勝ちで3年ぶりの優勝。日本シリーズはソフトバンクが4勝1敗で制した。

 そして、この年で触れたいキーワードが、3つある。

 まずは「キューバ」だ。五輪で圧倒的なパワーを見せていたキューバ国籍の選手たちの日本への移籍が解禁となり、巨人にセペダ、DeNAにグリエル、ロッテにはデスパイネが入団。キューバ代表の実力者がNPBを沸かせた。

 続いて「カープ女子」。長くBクラス低迷が続いていた広島だったが、2009年のマツダスタジアム開場以降、新規ファンの獲得に成功。特に女性ファンに注目が集まり、「カープ女子」という呼び名が様々なメディアで話題に。年末の「新語・流行語大賞」のトップ10にも選出された。

 そして「大谷翔平」だ。高卒1年目は1軍で3勝&3本塁打に終わったが、2年目のこの年に大きな進化を遂げ、ベーブ・ルース以来となる10勝&10本塁打を達成した。その数字に加えて、オールスター史上最速の162キロ計測や日米野球での侍ジャパン初選出など、大谷が二刀流への手応え、そして世界に羽ばたく大スター誕生を予感させた1年になった。

【2014年の野球速報アプリ】
・名称を「スポナビ プロ野球速報」に変更
・通算100万ダウンロードを達成

2015年

 シーズン開幕に際し、「より速く、より詳しく、より見やすく」をスローガンに、アプリの機能・デザインが大幅にリニューアルされた。速報のスピードが従来より圧倒的に速くなり、ほぼリアルタイムの配信が実現。さらに配球チャートや条件別成績などのデータも充実し、テレビ中継や球場での観戦中の利用者も増加した。

 この年、セ・リーグは史上稀に見る大混戦となったが、最終的には真中満監督率いるヤクルトが巨人に競り勝ち、前年最下位からの下剋上での14年ぶりのリーグ優勝を果たした。立役者は山田哲人。打率.329、38本塁打、34盗塁でトリプルスリーを達成したのだ。

 一方、パ・リーグでは就任1年目の工藤公康監督率いるソフトバンクが独走優勝を果たした。その中で爆発したのが柳田悠岐で、打率.363、34本塁打、32盗塁。山田と2人同時のトリプルスリー達成となり、この年の「新語・流行語大賞」の年間大賞に「トリプルスリー」が選ばれた。ソフトバンクは日本シリーズでもヤクルトを4勝1敗で退けて2年連続の日本一に輝いた。

 また、この2015年は他にも多くの記録が生まれ、西武の秋山翔吾が年間216安打を放ち、マートン(元阪神)の持つシーズン最多安打記録を更新。中日の谷繁元信は、野村克也(元南海ほか)の最多試合出場記録を破る3021試合出場を達成した。

【2015年の野球速報アプリ】
・機能・デザインを大幅に刷新
・Android版のウィジェット機能を追加
・通算200万ダウンロードを達成

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