データで選ぶセパの年間MVPは? 投打別に貢献度トップ10を発表

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阪神優勝の立役者となった右腕・村上頌樹は新人王の資格も持っている 【写真は共同】

 スポーツナビではプロ野球の2023シーズンを通して「週間MVP」を選出している。野手では「wRAA(weighted Runs Above Average)」、投手は「RSAA(Runs Saved Above Average)」(いずれもその選手が平均的な選手と比較してどれだけチームの得点貢献を増減させたかを表す指標)を基に、「セ・リーグ投手」「パ・リーグ投手」「セ・リーグ野手」「パ・リーグ野手」の4部門で選手をランキング化してきた。過去のポイントを合算すれば両リーグの投手、野手の「年間ランキング」も出る。今回は客観的な指標、データに基づくMVP候補を取り上げたい。

3年目の新星が1位に輝く

 セ・リーグの投手部門では、優れた制球力で好成績を残した村上頌樹(阪神)がトップ。2位に力強い投球でチームをけん引した髙橋宏斗(中日)、3位には圧倒的なパフォーマンスを見せたマルティネス(中日)がランクインした。

【データ提供:データスタジアム】

1位 村上 頌樹(阪神)
 4月22日の中日戦でプロ初勝利を完封で飾ると、5月9日にはセ・リーグタイ記録となる開幕から31イニング連続無失点をマーク。144回1/3を投げて与四球が15のみという抜群の制球力を武器に、シーズンを通して安定した投球を披露。最優秀防御率のタイトルを獲得する活躍で、チームをリーグ優勝に導いた。

2位 髙橋 宏斗(中日)
 今季は初めて規定投球回に到達し、防御率2.53をマーク。150キロ台のストレートと鋭く落ちるスプリットを武器に、リーグ2位の145奪三振を記録した。特に交流戦では6月13日のロッテ戦でプロ初完封勝利を挙げるなど、計22回2/3を自責点0とパ・リーグの打者を圧倒した。

3位 マルティネス(中日)
 竜のクローザーがリリーフとして唯一のトップ3入り。開幕から圧倒的な投球を続け、8月13日の広島戦で堂林翔太にソロを浴びるまで防御率0.00をキープ。チーム事情やシーズン終盤の離脱もあってリーグ3位の32セーブに終わったものの、来日7年目の助っ人右腕が今季も抜群の安定感を発揮した。

3年連続投手4冠の離れ業をやってのけた球界のエースがトップ

山本由伸(オリックス)は歴史的な快投を見せた 【写真は共同】

 パ・リーグの投手では、絶対的エースとしてチームをリーグ3連覇に導いた山本由伸(オリックス)が1位。続いて、8度の1試合2ケタ奪三振を記録した佐々木朗希(ロッテ)、一軍デビューのシーズンで見事な活躍を見せた山下舜平大(オリックス)がランクインした。

【データ提供:データスタジアム】

1位 山本 由伸(オリックス)
 9月9日のロッテ戦で史上3人目となる2年連続のノーヒットノーランを達成するなど、後半戦は計70回2/3を投げて自責点はわずか4。シーズン全体では防御率1.21、16勝、勝率.727、169奪三振の成績を残し、3年連続の投手4冠を達成。チームにリーグ3連覇をもたらした。

2位 佐々木 朗希(ロッテ)
 開幕から20イニング連続無失点を記録し、3、4月度の月間MVPを受賞。7月にも計21イニングを投げて2失点、34奪三振と抜群の成績を残した。ケガなどの影響でシーズン全体の登板数が15試合にとどまったにも関わらず、圧倒的な投球内容でパ・リーグ投手部門の2位に入った。

3位 山下 舜平大(オリックス)
 一軍デビュー登板となった開幕戦で6回途中1失点の投球を見せると、その後は連続無失点イニングを24回1/3まで伸ばすなど好投を続け、プロ初勝利から5連勝。シーズン全体では9勝3敗、防御率1.61と堂々たる成績を収め、ポテンシャルの高さを見せつけた。

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日本で唯一のスポーツデータ専門会社。 野球、サッカー、ラグビー等の試合データ分析・配信、ソフト開発などを手掛ける。

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