西武・辻発彦前監督が復活に期待するパの選手9選+α ラオウ杉本、キャリアハイの打撃を取り戻すか?
杉本裕太郎(左)は2021年に打率.301、32本塁打をマークし、才能を一気に開花させるも、昨季は打率.235、15本塁打と大きく下回った。輝きを取り戻すことができるか。 【写真は共同】
栗原陵矢はけがの恐怖を克服できるか
杉本(裕太郎)選手です。彼のように豪快にバットを振ってくる選手は、対戦していて非常に怖いんですが、昨季は彼が苦手なインコースを克服しようとする意識が強くなりすぎて、結果、自分のバッティングを崩してしまったように感じます。
――インコースの速球に弱いことが明らかになって、対戦相手がそこを攻めてくるようになりました。
苦手なコースを無理に克服しようとすると、これまで打つことができていたコースまで打てなくなるというリスクが、バッティングにはあります。杉本選手は元々、強引に引っ張るタイプではなく、逆方向への流し打ちが上手なバッターです。苦手なインコースをホームランにしようなんて思わず、そこはファウルにして、これまでのように得意なコースを狙っていけばよかったと思います。
僕も現役時代はどちらかといえば逆方向に打つタイプで、よくインコースを攻められました。その度に身体が内側に引いてしまい、自分が判断するストライクゾーンまで内側に寄ってしまいました。当然、本来の(ストライクゾーンの)アウトコースは遠くなるので、バットの出が悪くなったり、身体の開きが速くなるなど、バッティングが狂ってしまうんです。調子が悪いときはこういうもので、昨季の日本シリーズでの杉本選手はバットが自然に出ていて、力みを感じませんでした。
――西武からオリックスにFA移籍した辻さんの教え子・森友哉選手も、本来の打撃を取り戻してほしいですね。
森友哉は本来、真っすぐを待ちながら変化球にも本能的に対応できる、天才型のバッターです。ただ、あれだけ足を上げて豪快なフルスイングをすると、どんな選手でも下半身に負担がかかります。さらに、僕が西武の監督を務めていた2017年から22年までの6年間、彼はほとんどレギュラーでキャッチャーマスクを被り続けていたので、捕手という負担の大きなポジション柄、心身の疲労の積み重ねが年齢とともにどうしても増してきます。今の自分の身体の状態を十分に把握した上で、もう少し負担を減らすよう工夫していかないと、心と身体の動きが徐々に乖離してくると思います。
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