地元ファン、卒業生から続々と届く応援メッセージ 21世紀枠3校がセンバツ初戦に挑む

三和直樹

氷見(富山):強い結束力で甲子園初勝利を目指す

雪国から30年ぶりに甲子園に戻ってきた氷見。エース・青野を中心に結束力の強さで「悲願の初勝利」を狙う 【写真は共同】

 地域に密着した活動に加えて地力の高さも評価されて21世紀枠に選出された氷見(富山)は、順調に日程が消化できれば、大会6日目(3月23日)の第2試合に登場する。センバツ出場が決まって以降、他の2校同様に卒業生たちから感謝と励ましのメッセージが届いている。

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 能登半島の“漁師の町”氷見市の唯一の高校。1927年創立で、甲子園には1965年夏、1993年春と1回ずつ出場した実績を持つ。そこから長らく遠かっていたが、2019年秋に就任した村井実監督の下で再び力を付けるとともに、昨夏の県大会決勝で9回2死からの逆転負けで甲子園切符を逃した悔しさをバネに、昨秋の県大会を30年ぶりに制し、北信越大会でも遊学館(石川)を破ってベスト8入りを果たした。豪雪に見舞われた今冬を乗り越え、30年ぶり2度目のセンバツ舞台に立つ。

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 部員は17人と少ないが、力はある。特に期待の高い選手が、エースの青野拓海(3年)。中学までは捕手で、高校1年秋から本格的に投手に挑戦。ダイナミックなフォームから投じるストレートは威力十分で、北信越大会の遊学館戦で延長12回192球完封勝利を収めるなどスタミナもある。打者としての能力も高く、チームの大黒柱として欠かせない選手だ。初戦の相手は、1回戦で東北(宮城)を3対1で下した山梨学院(山梨)。9回を5安打1失点に抑えた山梨学院のエース・林謙吾(3年)との投げ合いに注目が集まる。

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 過去2度の甲子園は、ともに初戦敗退。1965年夏は東邦(愛知)に1対13、1993年春は八幡商(滋賀)に3対6で敗れた。今度こそ——。大澤祥吾主将(3年)を含めて部員17人中16人が氷見市内の中学出身という結束力の強さで、「悲願の甲子園1勝」をつかみ取ることができるか。21世紀枠の存在意義を再認識させるためにも、堂々たる戦いぶりを期待したい。

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著者プロフィール

1979年1月1日生まれ。大阪府出身。学生時代からサッカー&近鉄ファン一筋。大学卒業後、スポーツ紙記者として、野球、サッカーを中心に、ラグビー、マラソンなど様々な競技を取材。野球専門誌『Baseball Times』の編集兼ライターを経て、現在はフリーランスとして、プロ野球、高校野球、サッカーなど幅広く執筆している。

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