春のセンバツ2023「出場校ランキング」 大阪桐蔭・仙台育英の対抗馬は?

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 記念大会である今年の選抜高校野球大会は、例年より4校多い36校が甲子園の舞台に立つ。その全出場校を完全ランク化。「投手力」「打力」「機動力」「守備力」「選手層」という5項目について各10点満点で採点し、その合計値によってランキングを導き出した。1位になったのは、果たしてどの高校か?
(監修:松倉雄太)
※文中の学年は4月からの新学年。項目は横にスクロールします。

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解説

秋の王者・大阪桐蔭が総合トップ。神宮大会準優勝の広陵の戦力も全く見劣りせず、3位以下も実力差は大きくない【写真は共同】

 第95回記念選抜高校野球大会が3月18日に開幕する。

 出場36校は初戦へ向けて調整しているが、明治神宮大会も含めた昨秋の公式戦の成績、ベストパフォーマンスを見せた試合などを判断材料に、各チームの力を部門別に探ってみたい。

 総合トップとしたのは、史上初の神宮大会連覇を果たした大阪桐蔭。投手力、打力、選手層の3部門で「8」をつけた。

 昨秋にベストパフォーマンスを見せた試合は、神宮大会1回戦の東邦戦。相手エースの宮國凌空(3年)ら3投手を攻略して、17安打で9点を奪った。3番の德丸快晴(2年)、4番の南川幸輝(3年)を中心に、打線のつながりは今年も自慢だ。

 さらに絶対的エースで主将の前田悠伍(3年)は、秋の公式戦では12試合88イニングで102奪三振。近畿大会や神宮大会で四死球を与えたときの表情が気になったが、全体を通して見ると与四死球は26と多くない。南恒誠(3年)、南陽人(2年)ら控え投手陣も近畿大会で全員が140キロを超え、ポテンシャルの高さを見せた。

 秋の段階で前年のチームと比較するのはかわいそうかもしれないが、一冬を越えての成長度は期待できそうで、甲子園では36ポイントという合計点を上回るパフォーマンスを見せてほしい。

 2年連続神宮準優勝の広陵を総合35ポイントで2番目の評価とした。新チーム結成から神宮準決勝まで練習試合を含めて無敗を誇った。大阪桐蔭には逆転負けを喫したが、戦力はほぼ同等と見る。

 ベストパフォーマンスの試合は、神宮初戦の東海大菅生戦だ。今秋ドラフト候補のスラッガー・真鍋慧(3年)が本塁打を放つなど、10安打で6得点。真鍋はこの試合を含め秋の公式戦で4本塁打を打ち、捕手の只石貫太(2年)も4本塁打・14打点と活躍した。さらに投手を除くレギュラー8選手が盗塁を記録し、昨年以上に走れるチームという印象だ。

 投手陣は2年生右腕の髙尾響がケガの影響で中国大会は本調子ではなかったが、神宮では復活した姿を見せた。中国大会で台頭した左腕・倉重聡(3年)と2枚看板を形成し、横川倖(3年)、岡山勇斗(3年)の両投手も経験豊富。戦力は充実しており、打倒大阪桐蔭の一番手として挙げられる。

秋の九州大会を制した沖縄尚学は総合5位。打力だけでなく投手を含めた守りも高水準で、バランスの取れた好チームだ【写真は共同】

 昨夏に全国制覇を果たし、秋も東北王者に輝いた仙台育英は総合3位タイの34ポイントとした。夏の優勝の瞬間にマウンドに立っていた髙橋煌稀(3年)をはじめ、右腕・湯田統真(3年)、左腕・仁田陽翔(3年)の甲子園経験者トリオが健在のうえ、左腕の田中優飛(3年)が成長。投手層が厚く、この4人を中心に登板計画を立てた戦略で戦う。

 また打線も昨夏から4番だった齋藤陽(3年)を軸に、他にも主将で遊撃手の山田脩也(3年)、捕手の尾形樹人(3年)ら夏のメンバーが多く残る。経験という面でも、今年の高校生世代ではトップクラスと言えるだろう。

 仙台育英と同じ総合34ポイントとしたのが近畿準優勝の報徳学園。秋の公式戦12試合で34盗塁の機動力が自慢で、秋は2番だった岩本聖冬生(3年)は12試合で9盗塁。出塁すれば50メートル5秒台の俊足でかき回す。強肩捕手として今秋ドラフト候補に挙がる3番・堀柊那(3年)も6盗塁と走れるところを見せ、今大会出場全選手の中で最多の5本塁打を放った4番・石野蓮授(3年)へとつなぐ。

 総合5番目は32ポイントの九州王者・沖縄尚学。チーム打率.407は36校中トップだ。なかでも1番の知花慎之助(3年)は打率.676で、出場全選手で1位。1番打者でありながら申告故意四球(いわゆる申告敬遠)をされた場面もあり、今大会でのパフォーマンスに注目だ。

 毎春のことだが、ここまで示してきたのはあくまでも昨秋のデータに基づくもの。高校生は一冬で大きく成長を遂げることが多々ある。良い意味で、データを覆すプレーに期待したい。

(企画・編集/YOJI-GEN)

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