【新戦力分析】浅野翔吾や松尾汐恩…新人の台頭に期待 MLB実績豊富なケラは“当たり助っ人”となるか?<セ・リーグ編>

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巨人のファン感謝イベントで、原監督(前列左)のグータッチをまねる浅野翔吾外野手 【写真は共同】

 新年を迎え、いよいよキャンプインも迫ってきた。各球団の戦力補強もおおむね完了し、新戦力が出そろいつつある。近年はチームの主戦力となるような外国人選手が減少傾向にあるが、それだけに“当たり助っ人”と呼ばれるような選手を獲得できると大きなアドバンテージとなる。また、ハイレベルな新人王争いが繰り広げられるなど、ルーキーがチームの中心として台頭するケースも珍しくなくなってきた。今回のコラムでは、そんな期待がかかる新戦力選手の特徴を紹介し、チームの今後の展望を占っていきたい。

※内容は2023年1月5日時点の情報をもとに執筆
※以下、選手の年齢は2023年12月31日時点

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 ヤクルトは3人の助っ人投手が新たに加わった。ケラはメジャー通算で243試合に登板し、奪三振率11.05をマーク。150キロを超える直球とカーブが投球割合の大半を占める投球スタイルで、切れ味鋭いカーブはメジャーで高い空振り率を記録している。2021年にトミー・ジョン手術を受けた影響で昨季はメジャーでの登板こそなかったものの、退団したマクガフに代わる守護神候補として活躍が期待される。また、先発起用が想定されるピーターズとエスピナルもメジャーでの登板経験を持つ。ピーターズは150キロ前後の速球に、チェンジアップなどを織り交ぜて打者を打ち取るサウスポー。エスピナルはスリークオーター気味の右腕で、昨季は3Aで奪三振率10.83をマークした。ヤクルトは先発陣のコンディションを重視し、中7日以上空けるローテーションを組むことも多かったが、タイプの異なる2人の加入は投手運用の幅を広げることだろう。

 そして、ドラフトでは東芝の吉村貢司郎を1位指名で獲得した。両コーナーへの高い制球力と鋭く落ちるフォークが武器の本格派右腕で、昨年の都市対抗では予選と本戦の3試合で17回1/3を投げて21奪三振、2四死球を記録している。ヤクルトは昨季の後半戦、先発防御率が4.49と振るわず苦戦が続いた。彼ら新戦力が一定のゲームメークができるだけでもチームの失点を減らすことにつながるだけに、3連覇へ向けて頼もしい戦力が加わったといえるだろう。野手では、上位指名でスラッガータイプの外野手が入団した。主砲の村上宗隆は将来的にメジャー挑戦の意向を示しており、西村瑠伊斗と澤井廉の2人には和製大砲として村上の後釜となることが期待される。

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 昨季リーグ2位のDeNAは、投手陣の離脱が相次ぐ苦しい台所事情を強いられた。そこでドラフトでは2人の投手を即戦力として獲得している。トヨタ自動車から2位指名された吉野光樹は、同社の先輩である栗林良吏(広島)のように伸びのあるストレートとフォークで勝負するオーバースローの右腕だ。即戦力の先発投手として期待されるが、リリーフとしても勝ちパターンを担えるような投手だろう。5位で入団した慶応大の橋本達弥は、150キロを超える直球とフォークが武器のリリーバータイプ。さらに、新外国人ではウェンデルケンが加入した。大柄な体格から150キロ超えの速球を投げ込むパワーピッチャーで、メジャー通算144試合登板の経験を持つ。昨季のDeNAは6回終了リード時の勝率が.944と12球団最高を記録したが、今季も試合後半の継投は盤石の体制を構築できそうだ。

 一方の野手では、ドラフト1位で高校生キャッチャーの松尾汐恩を獲得した。甲子園には2年春から4季連続で出場して計5本塁打を放ち、守備では二塁送球1.8秒台を記録するなど、攻守で高い能力を備えている。チームは過去15年間、規定打席に到達した捕手がいなく長年レギュラー不在の状況が続いており、将来的に松尾がチームを引っ張っていくことを期待されているだろう。また、助っ人ではアンバギーが加入した。メジャーでの実績こそないものの、マイナーでは通算76本塁打をマークしており、手術による開幕出遅れが見込まれるオースティンの穴をカバーする活躍が期待される。来日6年目となったソトもメジャーでは本塁打ゼロだったが、来日から2年連続でホームラン王に輝いた。アンバギーがソトのようなブレークを果たすようだと、球団25年ぶりとなる優勝へ大きく近づくだろう。

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日本で唯一のスポーツデータ専門会社。 野球、サッカー、ラグビー等の試合データ分析・配信、ソフト開発などを手掛ける。

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