連載:WBCに挑む侍ジャパンのベストオーダーは?

ファンが選ぶ! WBC・侍ジャパンの三塁手は? レギュラー “ほぼ確定”な唯一のポジションか

前田恵
 先ごろのWBC強化試合「侍ジャパンシリーズ2022」では村上宗隆(ヤクルト)、岡本和真(巨人)、佐藤輝明(阪神)の3人が三塁を守った。“本命”はやはり、令和の三冠王・村上か。本アンケートでも「やっぱり村神様しかおらんです」(以下、「カギカッコ」内はファンのコメント)と84.17%の圧倒的得票率を集め、1位に選ばれた。

ファンが選ぶ! WBCベストメンバーポジション別ランキング 三塁手編

1位:村上 宗隆(ヤクルト)  得票率 84.17%
2位:岡本 和真(巨人)    得票率 5.14%
3位:宗 佑磨(オリックス)  得票率 2.49%
4位:佐藤 輝明(阪神)    得票率 2.27%
5位:宮﨑 敏郎(DeNA)    得票率 1.15%
6位:周東 佑京(ソフトバンク)得票率 0.98%
7位:坂倉 将吾(広島)    得票率 0.66%
8位:栗原 陵矢(ソフトバンク)得票率 0.57%
9位:中村 剛也(西武)    得票率 0.49%
10位:高橋 周平(中日)    得票率 0.41%

三冠王・村上が予想通りのダントツの得票率

令和初の三冠王・村上宗隆が2位の岡本和真を大きく引き離した 【写真は共同】

 選出理由は「三冠王を入れない理由がない」「三冠王を使わない理由はない」といった“選ばれて当然”派が大きくリード。次に、「今シーズンの成績と威圧感。対外試合にもっと強くなってほしい、ホームランをたくさん打ってほしいという期待から!」という“未来への希望”派のコメントが並んだ。なんといっても、まだ22歳。三冠王の実力だけでなく、ベンチでも先頭に立って声を出し、仲間を思いやる姿勢も栗山英樹監督に買われているところが素晴らしい。

 2位の岡本は得票率を大きく下げ、5.14%。岡本も5年連続30本塁打以上、20年、21年には2年連続二冠王(本塁打、打点)を達成した実績を持つが、いかんせん今季の村上の活躍がすごすぎた。ただし、岡本には守備力という武器もある。そこをファンも強く推していた。「守備の上手さ、バッティングのインパクト、両方を合わせて岡本だと思う」「攻守の要になる」――中には「村上と悩んだが、守備が下手すぎて岡本和真になった」という辛辣なコメントも。

日本一チームの三塁手が3位にランクイン

村上宗隆でほぼ決まりな三塁手だが、宗佑磨の守備力に期待する声も 【写真は共同】

「侍ジャパンシリーズ2022」でも、本アンケートでも三塁部門はセ・リーグの選手が幅を利かせる中、得票率2.49%で3位にランクインしたのが宗佑磨(オリックス)だった。プロ入り時は遊撃手。その後外野に転向し、プロ6年目の19年終盤から三塁を守る。「ダイビングキャッチが観ていて迫力ある」「すごく心惹かれる守備。皆を鼓舞できる」と、昨季ゴールデングラブ賞を獲得した守備を評価するファンが多かった。

 佐藤は、宗に僅差の得票率2.27%で4位。シーズン中は三塁のほか二塁、外野も守った。そのあたり、「外野を守備させられているときもあったけど、サードを守っているとき上手いと思うから!」と彼の適性を三塁と見る向きも。また、新人左打者最多本塁打記録(24本)、左打者で新人から2年連続20本塁打達成の実績から、「あの甲子園でなおかつホームランの出にくい左打者、ぜひとも侍ジャパンの8番らへんで気楽に打たせたい」との親心MAXなコメントもあった。

 5位には得票率1.15%で、宮﨑敏郎(横浜DeNA)が入った。「他の三塁手にはない打力の安定が魅力。代表戦でこそ安定感が必要」と、チーム作りの基本を説くコメントが。ほかにも「安心感がある」など、プロ生活10年のベテランの味に期待する声は大きい。

 6位以下は得票率1%に満たず、1位・村上の存在感がより際立つ結果となった。

<企画構成:スリーライト>
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著者プロフィール

1963年、兵庫県神戸市生まれ。上智大学在学中の85、86年、川崎球場でグラウンドガールを務める。卒業後、ベースボール・マガジン社で野球誌編集記者。91年シーズン限りで退社し、フリーライターに。野球、サッカーなど各種スポーツのほか、旅行、教育、犬関係も執筆。著書に『母たちのプロ野球』(中央公論新社)、『野球酒場』(ベースボール・マガジン社)ほか。編集協力に野村克也著『野村克也からの手紙』(ベースボール・マガジン社)ほか。豪州プロ野球リーグABLの取材歴は20年を超え、昨季よりABL公認でABL Japan公式サイト(http://abl-japan.com)を運営中。

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