連載:WBCに挑む侍ジャパンのベストオーダーは?

ファンが選ぶ! WBC・侍ジャパンの中継ぎ陣は? 日本シリーズを沸かせた投手たちが堂々のランクイン

前田恵
 球数制限のあるWBCでは、投手陣の起用法がカギになる。前回2017年の第4回WBCに選出された投手陣は、総勢13人。うちシーズン中、所属チームで中継ぎ専任だった投手は3人ほどだった。第5回WBCでは、果たしてどんな人選がなされるか。一足先に、ファンの“推し中継ぎ”を投票率順に紹介していく。

ファンが選ぶ! WBCベストメンバーポジション別ランキング 中継ぎ投手編

1位:平良 海馬(西武)      得票率 41.66%
2位:湯浅 京己(阪神)      得票率 35.47%
3位:山﨑 颯一郎(オリックス)  得票率 28.63%
4位:宇田川 優希(オリックス)  得票率 21.54%
5位:清水 昇(ヤクルト)     得票率 19.94%
6位:藤井 皓哉(ソフトバンク)  得票率 16.84%
7位:田口 麗斗(ヤクルト)    得票率 12.85%
8位:沢村 拓一(元レッドソックス)得票率 11.33%
9位:伊勢 大夢(DeNA)      得票率 11.17%
10位:岩崎 優(阪神)       得票率 8.01%
11位:水上 由伸(西武)      得票率 5.37%
12位:阿部 翔太(オリックス)   得票率 5.02%
13位:又吉 克樹(ソフトバンク)  得票率 4.24%
14位:比嘉 幹貴(オリックス)   得票率 4.18%
15位:嘉弥真 新也(ソフトバンク) 得票率 3.91%
16位:清水 達也(中日)      得票率 3.44%
17位:浜地 真澄(阪神)     得票率 2.85%
18位:甲斐野 央(ソフトバンク)  得票率 2.36%
19位:木澤 尚文(ヤクルト)    得票率 2.11%
20位:森浦 大輔(広島)     得票率 2.11%

最優秀中継ぎ投手の豪華リレーが見られるか?

侍ジャパンの勝利の方程式に両リーグの最優秀中継ぎ投手の存在は欠かせない(写真は平良海馬) 【写真は共同】

 1位、2位には、今季NPB両リーグで最優秀中継ぎ投手に輝いた2人が選ばれた。

 得票率41.66%の1位は、平良海馬(埼玉西武)。今季はパ・リーグ最多の61試合に登板し、防御率1.56でリーグ最多の34ホールド(ホールドポイントは35)を挙げた。「力で押せる」「ストレートは球が重いから、なかなか前に飛ばない」(以下、「カギカッコ」内は読者のコメント)といったピッチングそのものの特長はもちろん、「すぐにアップできて、どこでも抑えられる」と、短期決戦ならではの頼もしさに着目した意見も多数見られた。

 2位の湯浅京己(阪神)は得票率35.47%。今季終盤には28試合連続無失点を記録するなど好調を持続し、45ホールドポイントを挙げて最優秀中継ぎ投手を獲得した。23歳での受賞は、史上最年少タイだった。「若くて勢いもあり、三振が取れてメンタルが強く動じない」「今年勢いがあった湯浅投手、ピンチでも雰囲気を変えてくれそう」と、チームをCSファイナルステージに導いたフレッシュな力をWBCでも、とファンは願っている。

オリックス日本一の立役者の大抜擢はあるか?

日本シリーズで活躍したオリックスの山﨑颯一郎(写真)、宇田川優希の2人がランクイン。栗山監督の大抜擢はあるか? 【写真は共同】

 3位、4位は共にオリックスの日本一に貢献した、中継ぎの2人。3位の山﨑颯一郎は得票率28.63%、4位の宇田川優希は同21.54%で山﨑の票がやや上回った。

 「直球のスピードと頑固なまでに勝負できる肝の太さに期待して」とは山﨑への1票。一方、宇田川には「今年支配下1年目ながら圧倒的な投球を続け、日本シリーズでは速球派が得意なヤクルト打線を寄せ付けないピッチングをしていたから」との称賛の声が。また、2人をセットで選んでくれたファンも目立った。「山﨑、宇田川は日本シリーズで155キロ超えの速球を連発していて、WBCでも世界に通用すると考える」「山﨑と宇田川は日本シリーズでの投球に衝撃を受けたから」――世界を相手にした2人の継投が楽しみだ。

ヤクルトの2年連続リーグ優勝を支えた2人がランクイン

日本シリーズでも安定感抜群の投球を披露した清水昇(写真)と田口麗斗。WBCでも頼りになる存在だ 【写真は共同】

 日本シリーズといえば、オリックスに敗れた東京ヤクルトからは5位に清水昇(得票率19.94%)、8位に田口麗斗(同12.85%)がランクインしている。清水は今季、史上最速の174試合目で通算100ホールドを達成。防御率1.16の数字とあらば、「打たれている印象がない」とファンが推すのももっともだ。こちらも防御率1.25の安定したピッチングでブルペンを支えた田口は、「あの吠えをWBCで見たい」と気合を前面に出した姿が絶賛された。加えて「ムードメーカー」としての役割と、“自己4連覇(巨人―ヤクルトで4連覇)”の強運に期待するファンも。

 ところで今回の“中継ぎジャパン”、ユニークな異名を持つ選手がトップ10に複数登場した。『たいらげーむ』こと平良、『吹田の主婦』こと山﨑、『たかなしきっちん』こと髙梨雄平(7位=得票率13.4%)。これだけでもなんとなく、ブルペンの雰囲気が盛り上がりそうな予感……?


<企画構成:スリーライト>
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著者プロフィール

1963年、兵庫県神戸市生まれ。上智大学在学中の85、86年、川崎球場でグラウンドガールを務める。卒業後、ベースボール・マガジン社で野球誌編集記者。91年シーズン限りで退社し、フリーライターに。野球、サッカーなど各種スポーツのほか、旅行、教育、犬関係も執筆。著書に『母たちのプロ野球』(中央公論新社)、『野球酒場』(ベースボール・マガジン社)ほか。編集協力に野村克也著『野村克也からの手紙』(ベースボール・マガジン社)ほか。豪州プロ野球リーグABLの取材歴は20年を超え、昨季よりABL公認でABL Japan公式サイト(http://abl-japan.com)を運営中。

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