水谷隼が感じる“怪物”伊藤美誠の凄さ 「彼女の普通」は「自分の普通」ではない
この書籍の発売翌年、東京五輪で金メダルを獲得した水谷と伊藤 【写真:西村尚己/アフロスポーツ】
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「美誠はサービス、レシーブでいろんなことができる。新しい技が多くて、見たこともないサービスやレシーブで相手を翻弄し、それを0‐0でも10-10でも自分を信じて同じようにできる。それが相手の想像の範疇の外にある。普通は美誠はこうやってくるだろうと考えるけど、考えて予測するのと違うことをやってくるから、ぼくが美誠と試合をするなら何も考えないでやる」
美誠と対戦する場合は、長いサービスが多いのでまずそれを待つ。もし短いサービスが来たら、ストップはせず長くツッツキをして、ラリーを単純化する。レシーブミスはしたくない。3球目を打たれてもそこで一本しのげる自信もあるし、サービスもフォアに長いサービスを多用する。ショートサービスを出していろいろなレシーブをされるよりは、長いサービスを出して相手にドライブレシーブをさせてからラリーに持っていく。
つまり、男子ではあまりいないが、あのような変幻自在なプレースタイルを持つ選手に対しては、ラリーを単純化して攻めたり、守っていくことが適切な戦術になる。
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