河村勇輝、日本代表の経験で得た自信と変化 「ゲームを支配するプレーヤーになりたい」

永塚和志

「シュートを打つ時は、逆に視野が狭くなってほしい(笑)」

横浜BC初のCS進出に向けて、チームを引っ張る司令塔に期待がかかる 【撮影:永塚和志】

 長らく「まずパス」の意識でプレーしてきたため、それを「まずシュート」のそれに変えるのは容易ではない。シュートを打つ時も空いている選手が気になってしまう。河村はそんな「悩み」を、冗談を込めながら披歴した。

「シュートを打つ時は、逆に視野が狭くなってほしいです(笑)。ディフェンスが空いているところが見えちゃうので。そういうとこがシュートの迷いにつながるところがあると思うんですけど、そこは『次はシュートを打つ』と、ある意味、フォーカスするメンタリティや力が今後、もっと必要になるかなと思います」(河村)

 もっとも、河村の中ではビーコルでの「アシストを増やしながら自分がスコアでいるときはしにいく」という点は、昨シーズンから変わらない。それぞれをより高いレベルでやっていくことが目標となる。

 河村は「ゲームを支配するプレーヤーになりたい」と口にした。初めて聞くセリフだが、日本代表での活動を通して得た自信が、そうさせるのか。

「日本代表を経験したからこそ、Bリーグに戻ってきて、それをチームにも還元しないといけないと思いますし、それが役割だと思いますし、ファンや、相手チームからもそういう選手だと見られるのがあたり前になってきます。相手チームが僕をマークしてくるのは目に見えていますが、それを上回るようなプレーができればいいと思っています」

 昨シーズンの横浜BCは、勝率3割8分6厘(22勝35敗、東地区8位)とBリーグ開始以降では最高勝利を挙げ、今年は未だ果たせていないCS進出を目標として定める。

 その実現のために、「刺激的な」夏を経て一回りも二周りも成長を遂げた河村の活躍は欠かせない。

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著者プロフィール

茨城県生まれ、北海道育ち。英字紙「ジャパンタイムズ」元記者で、プロ野球やバスケットボール等を担当。現在はフリーランスライターとして活動。日本シリーズやWBC、バスケットボール世界選手権、NFL・スーパーボウルなどの取材経験がある

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