連載:ヤクルトが強くなったワケ

ヤクルトOB「飯田哲也×真中満」対談で緊急提言! 経験のヤクルトか、怖いもの知らずのDeNAか?

長谷川晶一
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ヤクルトが逃げ切るためのポイント、キーパーソンについて、飯田、真中両氏が打者目線で語ってくれた 【スリーライト】

 昨年、20年ぶりに日本一となった東京ヤクルトスワローズ。連覇を目指す今季は、圧倒的な強さで前半戦を折り返したものの、コロナ禍による選手の大量離脱以降、残り30試合を切った現在は一進一退の戦いが続いている。こうした現状をヤクルトOBたちはどのように見ているのか? そこで、スポーツナビでは「緊急OB対談」を企画。90年代、野村克也監督の下で黄金時代のリードオフマンを担った飯田哲也氏。そして、同じく野村監督時代にヤクルト入りし、監督としては2015年にチームを優勝に導いた真中満氏。注目の対談、まずは息詰まる現在の戦いを振り返る前編からお届けしたい。(取材日:8月25日)

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熾烈(しれつ)なデッドヒートを勝ち抜くために

――8月に怒涛の追い上げを見せた横浜DeNAベイスターズとの熾烈(しれつ)な戦いが続いています。この現状について、お二人はどのように見ていますか?

飯田 2位のベイスターズが追い上げてきているのは不気味ですよね。山田哲人の調子が落ちているのが気がかりだけれど、村上宗隆は絶好調が続いています。そうなると、村上の前後を打つ山田であったり、サンタナであったりがしっかりと機能すれば間違いなく優勝はできるのかなとは思っていますけどね。

真中 トータルで考えて、8月末時点で4ゲームとか、5ゲーム差をつけているというのは冷静に見れば、「安心」とは言わないけど、まぁまぁ差が開いているものなんです。でも、今シーズンの場合は序盤にぶっちぎっていたので、ヤクルト側からすれば気持ち悪いゲーム差であるのは確かですね。4ゲーム差があれば、直接対決3連戦で1勝2敗でもいいんだけど、勢い的に考えるとそんなに安心もできないのかな?

飯田 選手としても、たとえば10ゲーム差もあれば気楽に投げたり、打ったりできるから、いい結果も出やすいけど、追い詰められての4ゲーム差ぐらいになるとより慎重になったり、より丁寧になったりして、思い切りプレーすることが難しくなって、本来の結果が出にくくなることもあるんですよね。

――残り30試合を切って、ここからの戦いで競り負けないための心構え、ポイントなどあれば教えてください。
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著者プロフィール

1970年5月13日生まれ。早稲田大学商学部卒。出版社勤務を経て2003年にノンフィクションライターに。05年よりプロ野球12球団すべてのファンクラブに入会し続ける、世界でただひとりの「12球団ファンクラブ評論家(R)」。著書に『いつも、気づけば神宮に東京ヤクルトスワローズ「9つの系譜」』(集英社)、『詰むや、詰まざるや 森・西武 vs 野村・ヤクルトの2年間』(インプレス)、『生と性が交錯する街 新宿二丁目』(角川新書)、『基本は、真っ直ぐ――石川雅規42歳の肖像』(ベースボール・マガジン社)ほか多数。

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