江本孟紀、槙原寛己、里崎智也がMLBに提言「ワンポイント禁止は今すぐ見直すべき」
左の強打者と対峙することを生業とするリリーフ左腕は「必殺仕事人」と呼ぶにふさわしい 【写真は共同】
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野球の醍醐味は“間”にあり
江本 MLBは本当にくだらないことをやっているよね。先発投手の1試合あたりの投球数を100球前後に、チームによっては年間の投球数まで制限して、たくさんのリリーフ投手を使う前提の野球を普段からやっているのに、いきなり「ワンポイントリリーフ禁止」なんて、矛盾していると思うよ。
槙原 おそらく試験的に導入して、ダメだったら元に戻すのでしょう。MLBのこうしたスピード感は評価したいですが、日本の野球には向かないと思います。例えば、日本には身長160センチ台の小柄な左投手でも、「左のワンポイント」というスペシャリストとして生きる道がある。いろんな選手が力を発揮できる場があるからこそ、日本の野球はおもしろい。ところが、ワンポイントリリーフの禁止は、そんな日本の野球ならではのだいご味を損なう恐れがある。新しいことに挑戦するのは大事ですが、違和感を覚えることは導入しない方がいいというのが、僕の意見です。
里崎 槙原さんに同意です。このルールは試合時間の短縮が目的といいますが、それ自体がナンセンスですよね。野球は戦略性に富んだ“間”のあるスポーツ。ベンチは作戦を練って勝負に備え、ファンは「次は一体どう動くのか」と固唾を飲んで見守っている。そんな野球というスポーツの特性を考えると、このルールを導入するのは果たして本当に正解なのか、疑問に思ってしまいます。
江本 大体、MLBでシーズン中にワンポイントリリーフのような細かな作戦を、どれくらい使ってきたのか。聞いてみたいね。
江本孟紀 【画像:スリーライト】
槙原 矛盾していると思うし、実際、試合時間は短縮されていないですからね。