江本孟紀、槙原寛己、里崎智也がMLBに提言「ワンポイント禁止は今すぐ見直すべき」
日本からMLB側に提言を
槙原寛己 【画像:スリーライト】
江本 心配無用です(笑)。
里崎 喜んで投げていますよ(笑)。
里崎智也 【画像:スリーライト】
江本 「名将」と言われる野村さんですが、実際には24年間の監督生活で2勝しか勝ち越していない(通算1565勝1563敗)。本人も時々ぼやいていたけど、弱いチームばかり任されてどうにもならないから、次々に作戦を考えていた。うまくいったこともあったけど、「策士策に溺れる」で失敗したこともたくさんあった。
里崎 野球は他者より何かひとつでも秀でているものがあれば、それだけで生き残ることができる競技です。例えば、元巨人の鈴木尚広。彼には「足」という強力な武器があったから、15年も現役生活を送ることができた。際立った特徴を持つ選手の集合体としてチームがあり、監督が彼らをいかにうまく起用するかを考える。だから野球はおもしろいんですよ。ワンポイントリリーフを禁止にすると、この楽しみの幅を狭めることになってしまいます。
江本 ワンポイントリリーフは野球の立派な作戦のひとつ。日本では気にせず続ければいいと思うし、逆に日本からMLBサイドに「それは間違っているから、止めたほうがいい」と提言したっていい。僕がコミッショナーだったら、そうハッキリ言うけどね。
(構成:スリーライト)
プロフィール
1947年高知県生まれ。 法政大、熊谷組を経て、70年に東映(現日本ハム)に入団。72年に南海(現ソフトバンク)移籍後はエースとして、73年のリーグ優勝に貢献。76年には阪神に移籍し、81年に現役引退。92年には参議院議員初当選を果たす。タイのナショナルベースボールチーム元総監督。現在は野球解説者として活動するとともに、独立リーグ「高知ファイティングドッグス」総監督を務める。
槙原寛己(まきはら・ひろみ)
1963年愛知県生まれ。大府高を経て、81年にドラフト1位で巨人に入団。83年に新人王を獲得すると、斎藤雅樹、桑田真澄とともに「三本柱」の一角として、7度のリーグ優勝、3度の日本一に貢献。94年には対広島戦で史上15人目となる完全試合を達成した。2001年に現役引退。現在は野球解説者、タレント、YouTuberとして活動している。
里崎智也(さとざき・ともや)
1976年徳島県生まれ。鳴門工業高から帝京大を経て、1998年にドラフト2位で千葉ロッテマリーンズに入団。2005年のリーグ優勝と日本一、「史上最大の下剋上」と呼ばれた10年のリーグ3位からの日本一に貢献。06年のWBCでは正捕手として王ジャパンを世界一に導いた。14年に現役引退。現在はテレビ、ラジオ、YouTube、書籍など、幅広い分野で活動中。