連載:高校サッカー選手権 名将の哲学

大瀧雅良氏と選ぶ清商歴代ベストイレブン 中盤は小野、名波、藤田ら豪華な顔ぶれ

栗原正夫
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大瀧雅良氏と選んだ清水商業の歴代ベストイレブン 【栗原正夫】

 高校選手権優勝3度、インターハイ優勝4度、全日本ユース優勝5度と清水商業を率い、計12度の全国制覇を遂げてきた大瀧雅良氏(70)。チームとして結果を残しただけでなく、のちにJリーグや日本代表で活躍する多くの選手を輩出してきたことでも、その功績の大きさはうかがえる。

 日本代表が初めてW杯に出場した98年フランス大会には名波浩(松本山雅監督)、平野孝(ヴィッセル神戸スポーツダイレクター)、川口能活(日本代表コーチ)、小野伸二(コンサドーレ札幌)と4人のOBが出場したほか、川口が計4度、小野が計3度出場するなど過去W杯に延べ10人もの選手を送り出してきた。これは高体連だけでなくユース出身の選手を含めても最多の数になる。

 チームを勝たせる以上に人を育ててきた。今回は、その大瀧氏と一緒に清水商業の歴代ベストイレブンを選出した。

「ヨシカツは監督以上の“監督”でした」

日本一に輝いただけでなく、数多くのJリーガー、日本代表選手を育ててきた大瀧雅良氏 【栗原正夫】

 GKは85年度の選手権初優勝時に主将の江尻篤彦(東京V強化部長)とともに活躍した真田雅則(元清水エスパルスなど)もいるが、守護神は川口をおいて他にいないだろう。93年度の3度目の選手権制覇は川口を抜きには成しえなかったと大瀧氏はいう。

「ヨシカツのときは、もう完全にお任せでした。彼がいて失点したなら、『しょうがない』って。プレー同様に統率力もあって、監督の僕以上にチームを掌握していたのがヨシカツでした」
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著者プロフィール

1974年生まれ。大学卒業後、映像、ITメディアでスポーツにかかわり、フリーランスに。サッカーほか、国内外問わずスポーツ関連のインタビューやレポート記事を週刊誌、スポーツ誌、WEBなどに寄稿。サッカーW杯は98年から、欧州選手権は2000年から、夏季五輪は04年から、すべて現地観戦、取材。これまでに約60カ国を取材で訪問している

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