連載:卓球ニッポン、世界一への挑戦―東京五輪で目指す“打倒中国”―

東京五輪「卓球の強豪国戦力分析」女子編 中国以外はアジアを中心に大混戦

片野賢二
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日本のエース・伊藤美誠(写真右)との相性を考慮した人選ともとれる中国チーム。リオ五輪で世界女王に輝いた丁寧が落選するほどの層の厚さだ 【Getty Images】

 元全日本男子監督で現在は日本卓球協会常務理事・強化本部長を務める宮崎義仁さんと、ロンドン五輪・銀メダリストで現在はテレビ解説者として活躍している平野早矢香さんに、選手の戦力チャートを交えながら東京五輪のメダル獲得予想と展望を語っていただいた。3回目となる今回は、海外強豪国の女子選手について。“伊藤美誠包囲網”を敷く中国以下は、ドイツ、チャイニーズ・タイペイ、シンガポール、韓国、香港など横一線の大混戦となりそうだ。

丁寧不在でも、これが中国のベストメンバー

【制作/ライトハウス、監修/宮崎義仁】

――海外の女子選手の分析をお願いします。まずは中国選手から。

平野 陳夢(チェンムン)選手ですが、以前はメンタル面で少し崩れやすいのかなと思っていましたが、この1、2年ぐらいは安定感がすごくあって、状態がいいと思います。とくにバックハンドは威力があって緩急もつけてきますし、とにかく穴がないという印象です。サーブ・レシーブはシンプルですが、一旦通常のラリーに入ってしまうとなかなか厳しいので、相手を前後に揺さぶるとか、サーブ・レシーブの段階で崩していかなければいけないと思います。
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