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東京五輪「卓球の強豪国戦力分析」日本編
宮崎義仁と平野早矢香がメダル獲得を予想

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歴代最強と言っても差し支えない卓球日本代表チーム。打倒・中国を果たしての金メダル獲得はなるか(写真は2019年世界卓球)
歴代最強と言っても差し支えない卓球日本代表チーム。打倒・中国を果たしての金メダル獲得はなるか(写真は2019年世界卓球)【写真は共同】

 元全日本男子監督で現在は日本卓球協会常務理事・強化本部長を務める宮崎義仁さん(正式な漢字表記は立つ崎)と、ロンドン五輪銀メダリストで現在はテレビ解説者として活躍している平野早矢香さんに、選手の戦力チャートを交えながら東京五輪のメダル獲得予想と展望を語っていただいた。まずは日本男女の分析から。

 

1年の延期はさまざまな面で日本の追い風となる

――日本チームにとって、五輪が1年延期になったことのメリット、デメリットを教えてください。まずは男子について宮崎さんに伺います。


宮崎 メリットは、日本のシングルスのエースである張本(智和)選手がまだ成長段階であるということで、1年分強くなってオリンピックに出られるということです。これが一番のメリットになります。2番目のメリットは、男子団体のエースを張本選手と想定すると、おそらく団体では水谷(隼)選手と丹羽(孝希)選手がダブルスを組むことになるのではないかと思います。左と左のペアになりますが、二人とも今まで右の選手としか組んだことがないので、どうしても右に合わせた動きになります。左と組むとお互いが回らなくてはいけないので、練習時間が必要でした。延期になったことで1年間たっぷり練習できたのでこれも大きなメリットですね。


 デメリットとしては、若い選手と比較すると水谷選手は伸びしろという部分で言えば、若干少なくなっているかもしれません。しかし、ここ2カ月間ナショナルチームの合宿を1日も休まず、積極的に練習している彼の姿を見た時に、リオオリンピック時の調子まで上がってきたなと感じました。丹羽選手はこの1年間で大きな成長とまではいかなかったかもしれませんが、まだ若いですし、うちに秘めた闘志は十分感じられます。また、プラスの点で言えば最近お子さんが生まれましたよね。精神的に支えてくれる人もいますし、支えないといけないという責任感が出るので、精神的にプラスの方向にいくと思います。


――平野さんはいかがでしょうか。


平野 メリットから言うと、今まで卓球選手はオフがなく、1年中試合をしていました。日本は2020年1月に代表選手が発表され、それまでの国内争いは熾烈(しれつ)を極めています。海外のツアーにも参戦して、精神的にも体力的にもギリギリのところまで追いつめてやっていました。当初の予定であれば、そこからまた世界ランキングを上げるために大会に出る予定でしたよね。試合感覚から言えばその形のほうがいいのかもしれないですが、1年空いたことにより、少し精神的にも体力的にもゆとりを持って強化したり、調整することができたと思います。女子で言えば、石川(佳純)選手は年齢的に少し上になりますけど、まだみんな20代ですし、伊藤(美誠)選手や平野(美宇)選手は20〜21歳と若いので、この1年間で改善とか、新しいことに挑戦する時間ができたという部分はメリットになると思います。


 デメリットというより難しい部分で言えば、これは日本だけではなくどの国も一緒ですが、試合がなかったことでの試合感覚になると思います。ふたを開けてみないと、この1年でどのくらい成長しているかはわかりません。ただ中国は、受けて立つ側、勝って当然と言われる立場で考えた時に、これだけ対外的な試合をしていない中でオリンピックを迎えることは今までなかったことだと思いますし、嫌なのではないかと思います。伊藤選手のトリッキーさとか平野選手の速さみたいなところも、対策をやっているとはいえ、本番では少し違う部分が出てくると思いますので。実戦で対応できるかという点で考えた時に、中国選手のほうが嫌なのではないかと個人的には思っています。


――宮崎さんはトレセン(ナショナルトレーニングセンター)で女子選手の練習をご覧になっていて、どう感じますか。


宮崎 伊藤選手、平野選手の練習は、この1年間ずっと見てきました。伊藤選手は1日8〜10時間の練習をやっているところを見てきました。これを365日続けたわけですから、どれだけ練習ができたかということです。平野選手は、Tリーグでシングルスもダブルスも両方出ていて、試合をかなり積んできました。日本生命に所属が変わって、大阪に移り、高校生も含めれば40人くらいの仲間ができて、それがいい方向に出ていると思います。環境が変わったことによるメリットが、本番でどう出るのかということに期待しています。石川選手は、木下グループで個別に練習をやってきました。それが全日本選手権の優勝に結びつきましたし、その流れを今も守ってやっています。私は、それがいい形でチームの躍進につながると思っています。

片野賢二

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