連載:J1・J2「移籍・新戦力」を徹底的に語り尽くす!

鹿島、川崎Fは的確補強、浦和は過渡期に J1全20クラブの補強・戦力評価【前編】

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神戸から浦和へと新天地を求めた西大伍。高い戦術眼を備え、リカルド・ロドリゲス監督の好みに合った選手だ 【YOJI-GEN】

 2021年シーズンの開幕がいよいよ目前に迫ってきた。新シーズンの陣容が定まり、チーム作りのラストスパートを迎えた今、各チームのストーブリーグを総括する。前編では北海道コンサドーレ札幌から湘南ベルマーレまで、北から10チームの補強を読み解き、戦力を分析していく。後編コラムの最後にはランキングの一覧を掲載しているので、そちらも参考にしてほしい。(情報は2月18日時点)

仙台の最大の補強は指揮官か

<北海道コンサドーレ札幌>
補強診断:C
/戦力分析:D
監督:ミハイロ・ペトロヴィッチ(4年目)

 ミハイロ・ペトロヴィッチ監督就任4年目を迎え、チームのスタイルは成熟し、メンバーもある程度固まっている。それゆえ、今オフはピンポイント補強でウイークポイントを改善した。そのひとつが、生え抜きの進藤亮佑が流出した右のセンターバックだ。このポジションでは、大卒2年目の田中駿汰の成長が著しいうえに、仙台から柳貴博、群馬から岡村大八を獲得。穴を的確に塞いだ印象を受ける。

 さらに、戦術の鍵を握るウイングバックの層を厚くする人材として、名古屋や大宮で活躍した青木亮太を迎えた。青木は両ワイドを務められるうえ、シャドーもこなせるドリブラー。指揮官に采配の幅をもたらすに違いない。前線に目を向ければ、元ナイジェリア代表FWのオケチュク・ガブリエルはどの程度フィットするか読めないが、大卒ナンバーワンストライカーとの呼び声高い小柏剛は、スタメン争いに絡んで来そうだ。

 大幅に戦力がアップしたとは言えないが、各ポジションにふたり以上のレギュラークラスがそろい、ポジション争いが熾烈(しれつ)になったのは間違いない。

【IN】
FW オケチュク・ガブリエル ←ウィダード・カサブランカ(モロッコ)
FW 小柏剛 ←明治大(新卒)
FW 中島大嘉 ←国見高(新卒)
MF 小野伸二 ←琉球(J2)
MF 青木亮太 ←大宮(J2)
DF 柳貴博 ←仙台(J1)
DF 岡村大八 ←群馬(J2)
DF 中村桐耶 ←Honda FC(JFL)
GK 大谷幸輝 ←新潟(J2)
GK 中野小次郎 ←法政大(新卒)

【OUT】
FW 藤村怜 →山形(J2)
FW ウーゴ・ヴィエイラ →未定
MF 白井康介 →京都(J2)
MF 早坂良太 →引退
DF 進藤亮佑 →C大阪(J1)
DF 濱大耀 →富山(J3)
DF 石川直樹 →引退
GK カウィン・タンマサッチャーナン →未定
<ベガルタ仙台>
補強診断:D
/戦力分析:E
監督:手倉森誠(新任)

 昨季のチーム得点王の長沢駿と2位のアレクサンドレ・ゲデスが移籍した。ただでさえリーグ戦36得点と得点力不足に泣いたのに、9ゴール、5ゴールを記録したふたりの流出はあまりに痛い。代わって獲得したのは、横浜FCで3ゴールだった皆川佑介。1トップを張るにせよ、赤崎秀平と2トップを組むにせよ、戦力ダウンは否めない。
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