山本隆弘が選ぶ春高男子ベストシックス 「荒削りだからこそ、可能性がある」

田中夕子
アプリ限定
 高校バレーボールで今季唯一の全国大会である全日本高校選手権大会(春高バレー)。5日に東京体育館で開幕し、男女各52チームによる高校バレー日本一を決める戦いも、9日の準決勝と10日の決勝を残すのみとなった。

 熱戦を繰り広げる高校生たちの中で、きらりと光る活躍を見せた選手は誰か。元全日本男子代表の山本隆弘さんに「春高バレー男子のベストシックス」として、各ポジションから今後の活躍を期待したい選手を選んでいただいた。

アウトサイドヒッター

1年時から注目され続けてきた東福岡の柳北悠李。山本さんはメンタル面での成長を高く評価した 【坂本清】

柳北悠李(東福岡)

 1年生の頃から注目されてきた選手の1人ですが、メンタルの弱さが課題でもありました。でも最後の1年、特に春高出場を決めた福岡県大会の決勝戦から急成長。今までは常に引っ張ってくれる先輩がいたので、柳北選手も「ついていけば良い」と思っていたでしょうが、今のチームでレギュラーの3年生は彼1人。自分が引っ張らなきゃいけない、という意識が芽生えたのではないでしょうか。

 スパイクもただ力任せに打ちつけ、相手ブロックに捕まる場面がこれまでは多く見られましたが、春高の3回戦(福井工大福井戦)や準々決勝(高松工芸戦)では高い打点を維持したまま長いコースに打ったり、ブロックアウトを狙ったり、攻撃の幅が増えました。自己管理ができず、体重が100キロを超えてしまったこともあったそうですが、春高に合わせて90キロまで絞り込んでくるなど、意識も少しずつ変化しているのを感じます。技術面も精神面もまだまだこれから、もっと伸びる選手であるはずです。
  • 前へ
  • 1
  • 2
  • 次へ

1/2ページ

著者プロフィール

神奈川県生まれ。神奈川新聞運動部でのアルバイトを経て、『月刊トレーニングジャーナル』編集部勤務。2004年にフリーとなり、バレーボール、水泳、フェンシング、レスリングなど五輪競技を取材。著書に『高校バレーは頭脳が9割』(日本文化出版)。共著に『海と、がれきと、ボールと、絆』(講談社)、『青春サプリ』(ポプラ社)。『SAORI』(日本文化出版)、『夢を泳ぐ』(徳間書店)、『絆があれば何度でもやり直せる』(カンゼン)など女子アスリートの著書や、前橋育英高校硬式野球部の荒井直樹監督が記した『当たり前の積み重ねが本物になる』『凡事徹底 前橋育英高校野球部で教え続けていること』(カンゼン)などで構成を担当

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント