連載:Bリーグ特別対談

里崎智也×島田慎二が“徹底討論” プロ野球ファンをBリーグに呼ぶには?

ダブドリ編集部

YouTubeが大人気の里崎氏(左)と自身もポッドキャストを始めた島田チェアマン(右) 【写真:三浦雄司】

 Bリーグの選手、関係者と他スポーツの選手や著名人が対談する本企画の第6回は、前回に続きBリーグ3代目チェアマン島田慎二氏が登場。元プロ野球選手で、現在はテレビでの解説や本の執筆の他、YouTuberとしても活躍する里崎智也氏とともに「プロ野球ファンをBリーグに呼ぶには?」というテーマで語り合ってもらった。前編は、野球観戦とバスケ観戦の魅力の違いについて。里崎氏の軽快なトークに釣られて思わず島田チェアマンも饒舌(じょうぜつ)に?
(取材日:12月7日)

Bリーグは観戦したあとにご飯に行けるのがいいところです(里崎)

――『水曜バスケ!』の収録(※)お疲れさまでした。収録の中でもお話されていましたが、里崎さんは実際にBリーグの試合をご覧になったことがあるそうですね。その経験をふまえて、プロ野球ファンをBリーグに呼ぶにはどうしたらいいかいろいろアイデアをご教示いただきたいと思います。

里崎 まずはシーズンが違うということが野球ファンへの一番のアピールポイントですよね。野球がオフでも、他に追っかけられるスポーツがあると知ってもらうことが大事だと思います。千葉に住んでいる方なら、野球は(千葉)ロッテ(マリーンズ)、バスケは(千葉)ジェッツというようにマルチスポーツの観戦をすると、1年間楽しめるんですよね。

島田 そうですね。オフシーズンに観にきてもらえたら嬉しいです。野球とは全然違う面白みがあるので。僕も野球が好きで、スタジアムにもよく行くんです。そこで思うのは、野球はお祭りみたいな感覚なんですよ。ずっと試合を観ているわけではない。「え、ホームラン? 見てなかったわ」ということがざらにある。でも、バスケでシュートを見ていないことは絶対にないんです。

一同 (笑)。

里崎 野球は居酒屋やビアガーデンみたいなもんですよ。ビアガーデンに行ったらたまたまそこで野球をしてた。

一同 (笑)。

里崎 最近、野球はそういう売り方をしているんです。「このシートを買うとビールが蛇口から出てきます」と言ってチケットを売っています(編集部注:横浜DeNAベイスターズが10リットルのビールサーバーがついた席を販売)。売り子さんの数も多いし、感覚は居酒屋かビアガーデンなんですよ。ビアガーデンの中で野球をしているだけです。

里崎氏は、野球ファンをシーズンの違うBリーグの観戦に呼び込むことは可能だと言う 【写真:三浦雄司】

島田 野球が居酒屋なら、バスケは映画館で『鬼滅の刃』を見ているイメージですよね。ずっと集中しながら観戦して、一瞬も見逃せない。

里崎 本当にバスケは目が離せないです。攻守交代が早いですし。Bリーグを見ていると、トイレに行く時間がない。

――野球だと、アウェーチームの攻撃の時にホームチームのファンがトイレに行きます。

里崎 そうなんです。だから、Bリーグに観戦に行くときは、試合が終わってから居酒屋に行けばいいと思います。「試合の後にご飯に行こう」と言えるのがバスケのいいところです。野球は試合が終わったらすぐに帰らないといけないですから。

島田 たまに試合が延びると本当に帰れないですからね。

里崎 終電の時間がスタジアムの中でアナウンスされますからね。

一同 (笑)。

――今、スタジアムという言葉が出ましたが、スタジアムとアリーナの違いはいかがですか?

島田 屋内と屋外というのが一番の違いですよね。屋外の開放感、気持ち良さは魅力的です。特に夏はスタジアムでビールを飲みながら、だんだんと日が暮れていくのを感じるのが好きです。一方で、雨が降ってきたり、今シーズンみたいに日程が秋口にずれこんでくると寒かったり、環境が天候に左右されます。でも、アリーナは常に一定温度を保たれているので、雨が降ろうが雪が降ろうが関係ない。アリーナの中にさえ入ってしまえば安定した環境が用意されている。どっちも一長一短だとは思いますが、それがスタジアムとアリーナの違いですね。

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著者プロフィール

異例の超ロングインタビューで選手や関係者の本音に迫るバスケ本シリーズ『ダブドリ』。「バスケで『より道』しませんか?」のキャッチコピー通り、プロからストリート、選手からコレクターまでバスケに関わる全ての人がインタビュー対象。TOKYO DIMEオーナーで現役Bリーガーの岡田優介氏による人生相談『ちょっと聞いてよ岡田先生』など、コラムも多数収載。

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