里崎智也氏がBリーガーへアドバイス “プレーで魅了”するだけじゃダメ
メディアに取り上げられることの重要性を語る里崎氏(左)に島田チェアマン(右)は強く共感していた 【写真:三浦雄司】
(取材日:12月7日)
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僕は「プロ野球選手里崎智也」を演じてきました(里崎)
里崎 そもそも(千葉)ロッテ(マリーンズ)はメディアの露出量が多くない球団なんです。ホームランを打っても、ヒットを3本打っても、新聞の一面になることは絶対にありません。試合映像さえニュースで流してもらえなくて、字幕スーパーで「ロッテ対●●(対戦相手)6対3」って載るだけの日も多いんです。だから取り上げてもらえるようにするために、僕はまず歌を歌うという選択肢を取ったんです。
一同 (笑)。
里崎 突拍子もないことをやって、絶対にメディアに使わせてやろうという気持ちでした。同じことをやれとは言わないですけど、例えばマイクパフォーマンスのときにもっと派手なことをやったら、ニュースの一コマに使ってくれるかもしれない。技術を高めるのは当たり前なのですが、そういう付加価値を出した方が知名度は絶対に上がりますよね。
島田 野球の方がメジャーなのに、野球の監督や選手のヒーローインタビューの方が面白いということには、バスケは挑んでいかなければなりません。試合が終わったら、お客様は早く帰りたいと思うはずなのに、勝って高揚しているからヒーローインタビューを聞くために残ってくれている。だから「ファンのためにも、表現を工夫したり、テンションを上げていこう」とクラブ経営者時代は意識合わせをしていましたが、そう簡単にはいかないことでしたね。
――そこは課題のままなんですね。
島田 課題のままでしたね。自分を売って、人気が出て、グッズが売れて、球団にも貢献することが自分のサラリーにも影響を与える。人気が出た方がセカンドキャリアでもプラスになる。そういう風にしたたかに考える人がバスケには少ないですね。もっとやって欲しいです。
元球団社長として、かつては自身で選手の評価をしてきた島田チェアマン 【写真:三浦雄司】
里崎 恥ずかしいと思っているのかも知れないですね。(北海道)日本ハム(ファイターズ)の杉谷(拳士)は絶対的レギュラーじゃなくても知名度が抜群です。
一同 (笑)。
里崎 絶対的レギュラーでもない選手で契約更改がネットニュースに各社で取り上げられるのは杉谷だけですよ。みんな「今度は何やるんだろう」と気になるんです。杉谷は圧倒的に能力以上の知名度があり、プロのエンターテイメントとしてはそれが大事なことだと思います。
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