井納翔一、DeNAベイスターズの歴史と共に 34歳はベテランの役割を「求めていない」
ベイスターズの歴史の陰に井納あり
そんな行いが野球の神様に評価されたのか、球団通算4000勝目も5000敗目も責任投手となる(ともに2019年)神懸かり的な運も持つなど、ベイスターズの歴史の陰に井納あり、ともいうべきキャリアを積んできている。
DeNAベイスターズの歴史とともに歩んできた井納(写真左)。球団通算4000勝と5000敗の責任投手になるなど、チーム史に残る右腕だ 【(C)YDB】
たとえば移動の時に他のチームは全員スーツでそろえていますけど、ベイスターズは私服でいい。でも見られても恥ずかしくない“しっかりした”私服ですよ。やるべきことを守ってさえおけば、今の世の中の流れに合ったような柔軟な考え方ができる。もちろん、オーナーや球団社長たちの理解があった上でのことなんですけど、そこに選手たちも感謝があるから、最低限のルールはしっかり守るというような、良い循環ができているんだと思います。入団してから年を追うごとにチームも勝てるようにもなってきましたからね」
なんとなく、井納のスタンスと似ているような気がしてくるではないか。
さらに井納と同い年の石川にしたって、金髪ライオンヘアーをなびかせて誰よりも若々しくあるし、さらにラテンノリのチャモさんに、いつもニコニコな藤岡さんである。このチームの明るさと、隔たりのなさ。彼らが作り出す異色のベテラン感は、ちょっと面白い。
DeNAベイスターズになってからチームと歩みを共にしてきた井納だが、ここ数年は結果を残せていない。今季は勝負の年だと意気込んでいた 【岡本範和】
「そうですね。この2年間は僕自身も結果が出ていなかったですからね。そういう意味では年齢的にも、生き残るためには、今シーズンに結果を残さなければいけないという思いが開幕前から強かったですね」
井納にとって、2020年は勝負の年だった。
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