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ラ・リーガで最も成功した日本人選手
乾貴士はエイバルだから成長できた

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乾貴士はスペインでエイバル、ベティス、アラベスと渡り歩き、今季再びエイバルでプレーしている
乾貴士はスペインでエイバル、ベティス、アラベスと渡り歩き、今季再びエイバルでプレーしている【Getty Images】

 戦いの場をスペインに移して5シーズンが経とうとしている。乾貴士のことを「スペインで最も成功した日本人選手」と評することに異論はないはずだ。これまで何人もの日本人選手がラ・リーガに挑戦してきたが、いずれも短期間に終わっている。一方で、乾は主力として定着し、コンスタントに試合に出続けてきた。何が違うのか? 乾はなぜ成功できたのか? エイバルの常務取締役ジョン・アンデル・ウラシア氏がそのヒントを教えてくれた。(取材日:7月6日)

意図せず新たな扉が開かれることに

――エイバルは2015年に当時のクラブ史上最高額30万ユーロ(約3600万円)を払って乾選手を獲得しました。それまでラ・リーガで成功したと言える日本人選手はいなかっただけに、大きな賭けだったと想像します。


 当時はウイングの補強が必要で、機会をうかがっていたところ、ドイツでプレーしていたタカシの存在が浮上し、検証した上で獲得を決断しました。我々が探していたのはウイングでプレーする選手であり、日本のような新たなマーケットの開拓を考えていたわけではないんです。ですので、タカシがエイバルの一員となったことで、意図せず新たな扉が開かれることになりました。日本とのつながりを深めていったのはその後のことです。


――ヨーロッパでは日本人選手の獲得に対してマーケティングと結びつけて見られることが多いですが、本当にスポーツ面の戦力としてしか考えていなかったんですね。


 アジア出身の選手はマーケティングと関連づけて見られることが多いのは確かです。ただ、我々の場合はスポーツ面の補強としか考えていませんでした。欲しかった選手を獲っただけで、マーケティング云々(うんぬん)は後から付いてきたものです。


――乾選手の加入で生じた反響を受け、それを生かした国際事業に取り組み始めたということですね。


 その通り。日本人記者たちがタカシの試合を取材し、イプルア(本拠地ムニンシパル・デ・イプルア)を訪れる日本人ファンが増えていくのを目の当たりにするなかで、我々はクラブとして日本への扉を開き、日本の市場に参入し、新たな提携を模索していくことを決めました。


――それらの取り組みが成功するためには、乾選手のピッチ上での活躍が不可欠だったと思います。エイバルに定着した彼と、ラ・リーガで成功できなかった他の日本人選手の一番の違いはどこにあると考えますか?

工藤拓
工藤拓

東京生まれの神奈川育ち。桐光学園高‐早稲田大学文学部卒。幼稚園のクラブでボールを蹴りはじめ、大学時代よりフットボールライターを志す。2006年よりバルセロナ在住。現在はサッカーを中心に欧州のスポーツ取材に奔走しつつ、執筆、翻訳活動を続けている。生涯現役を目標にプレーも継続。自身が立ち上げたバルセロナのフットサルチームは活動10周年を迎えた。

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