台湾プロ野球、世界に先駆けて「開幕」 現地で見えたウイルス対策、選手たちの声
参入1年目の楽天、ユニークな「仕掛け」でPR
昨年、球団の身売りを発表した人気&実力ナンバーワンチーム、ラミゴモンキーズを買収した楽天は、参入1年目となる今季、本拠地・桃園国際球場に新しいフィールドシートやVIPルームを建設、スタジアムをグレードアップさせた。観客が入場可能となったあかつきには、ファンが楽しめる各種のエンターテインメントを打ち出していくという。
楽天は、無観客試合決定後も逆境にめげることなく、話題性を高めるとともにビジネスチャンスにつなげている。オンラインショップでは、主力選手や、チアガール「Rakuten Girls」のメンバー全員の鼻、口が描かれた布マスクを予約販売したほか、中国語8文字までの応援メッセージと顔写真4枚を送ることにより、スタンドに、顔入りメッセージボードを掲示できる権利も販売した。また、空いたスタンドを活用した協賛企業への販売も積極的に行っているという。
これらの「仕掛け」について、楽天の川田喜則ゼネラルマネージャーは「数多くのファンの方が入場できないなか、どのようにファンのメッセージ・声援を選手に届けるか、また、どのように中継を通じて試合を盛り上げて、ファンに伝えていくか、スタッフが周囲と連携しながら考え抜いた」と説明。トライ&エラーをしながら広げていきたい、と決意を語った。
CPBLから日本のファンへ
CPBL宣推部の劉東洋主任は、日本の野球ファンに向け「日本でプロ野球の試合を見られるまで1、2カ月かかりそうです。日本の皆様は野球に飢えていると思いますので、ぜひ台湾プロ野球、CPBLの試合に注目して、楽しんでいただきたいと思います」というメッセージをくれた。
ただ、今は、台湾野球が見られる幸せをかみ締めながら、一人一人が防疫を強く意識し、世界各国のファンが再び球場で思うがままに野球を楽しめる日が一日も早く訪れることを心から願いたい。