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台湾プロ野球、世界に先駆けて「開幕」
現地で見えたウイルス対策、選手たちの声

選手、関係者の声「幸運」「誇りに思う」

選手たちは「幸運」「誇りに思う」と口をそろえる(写真は開幕戦で勝利した統一ナイン)
選手たちは「幸運」「誇りに思う」と口をそろえる(写真は開幕戦で勝利した統一ナイン)【駒田英】

 無観客での「開幕」について、各方面の声を紹介しよう。


「世界に先駆けてプロ野球を開幕できることは幸せな事だ。台湾人として誇りに思う」と答えた楽天・林泓育に代表されるように、選手からは「幸運」「誇りに思う」というコメントが多かった。


 また、中信兄弟の林智勝は、「自チームにも相手チームにも、ファンがいないことは慣れないが、今はプレーできる環境があるということが重要だ」と述べた。私の周囲の野球ファンもこうした選手の反応に近く、「野球が見られるだけで幸せ」という人が多数である。


 楽天の曽豪駒監督は「はつらつとしたプレーをテレビの前のファンに見せたい。そして日々、コロナウイルスのニュースに気をもんでいる人々の気分転換になればと思う。それが今、僕たちのできる事だ」と、ファンに力を与えることを希望した。

元SBミランダは母国の感染拡大を憂慮

昨季までソフトバンクの一員だったミランダ(写真左)は今季から台湾でプレー
昨季までソフトバンクの一員だったミランダ(写真左)は今季から台湾でプレー【CPBL(中華職業棒球大連盟)】

 一方、元ソフトバンクのミランダ(中信兄弟)はスポーツ専門局のインタビューで、現在もホークス時代のチームメートと連絡を取り合っていることを明かし、日本、そして「鎖国」状態の母国・キューバの感染拡大を憂慮。手洗いの励行と、不要不急の外出を避けるよう伝えている、と話した。


 今季、台湾で8シーズン目を過ごす富邦ガーディアンズのマイク・ローリーは、米『スポーツイラストレイテッド』誌に、「メジャー、マイナー、日、韓、メキシコと、どこも開幕が延期となっている中、まもなくプレーができる。すごいことだ」と答えた。ただ、例年は妻子を台湾に呼び寄せるが、今年は渡航制限が行われており厳しいという。


 台湾の大手紙・自由時報の記者、キョウ・ナイジェ氏は「旧正月休み明けから、春季キャンプ、練習試合、オープン戦、そして公式戦の開幕と途切れることなく行ってこれたことは、野球記者としても幸せなことです」と述べた一方、CPBLが無観客開催を踏み切れた理由の一つとして、「台湾プロ野球は開幕戦では1万人以上観客が入るが、平均すれば6000人前後であり、売上へのインパクトも日本プロ野球とは大きく異なる」と指摘した。


 なお、台湾プロ野球の各球団の年間運営コストは概ね台湾元3億元(約10億7500万円)以上、年間約1億元(約3億5800万円)以上の赤字だと言われ、無観客場合により、チケット収入、球場でのグッズ、食品販売などが失われる中、その損失は過去最大となることが確実となっている。


<次ページは楽天の「仕掛け」と、CPBLからのメッセージ>

駒田英

台湾野球好きが高じて2006年に来台。語学学校でまず中国語を学び、その後、大学院で翻訳を専攻。現在、政府系国際放送局で日本語放送のパーソナリティーを務め、スポーツ番組も担当。『台湾プロ野球<CPBL>観戦ガイド 』(ストライク・ゾーン)に執筆者の一人として参加した。

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