北川航也がJFAに動画を提供する理由 「日本の子どもたちに向けて…」
北川(ラピド・ウィーン)にインタビューを実施。オーストリア国内の状況やJFA企画に賛同した経緯について話を聞いた 【写真:本人提供】
今回はプロジェクトの当事者である北川航也(ラピド・ウィーン)にインタビューを実施。オーストリア国内の状況や企画に賛同した経緯について話を聞いた。(取材日:4月7日)
不要不急の外出を避けることを政府から要請
オーストリアは外出制限などの措置が取られてから3週間以上が経過しました。今はその成果が出ているように感じて、あと少しで事態が好転するのではと感じています。本当に、早くサッカーができれば……と言いますか、早く普通の生活に戻ってくれればという思いでいます。
僕の住むオーストリアのウィーンは現在、不要不急の外出を避けることを政府から要請されています。また、買い物をするときには必ずマスク着用を義務付けられています。だから、マスクをしていないとスーパーマーケットの中には入れません。
――ヨーロッパはもともとマスクを着用する習慣がなかったとのことですが、それも変わりつつあるのですね。
そうですね。外出制限が発令されてからはマスクを着用している方の姿を多く見かけるようになりましたね。また、店舗はスーパーマーケットや薬局などの生活必需品を売る店以外は休業しています。また、レストランなども閉まっているのですが、テイクアウトの販売は認められているので、一部の店ではそのような形で営業を続けているところもあります。
――何か不便な点などはありますでしょうか?
今のところは食料品の買い物などもできるので、特に不便は感じていないです。犬の散歩をするために外へ出ることも許されているので、問題はないですね。犬と一緒に外を歩いて散歩していると気晴らしにもなりますしね。
オーストリアリーグの再開時期は未定
3月14日の週からですね。ラピド・ウィーンは3月15日にRBザルツブルクとの試合が予定されていたのですが、これが中止となってからはリーグが中断しています。
――その後、チームはどのような活動を行っていたのでしょうか?
何日かトレーニングをしたのですが、その後は練習も中止となって自宅で個々にトレーニングする状況が続いています。なので、今はチーム全体で合流するような機会はありません。チームからはトレーニングメニューが出ていて、どのような練習をすべきかの指示は出ています。自宅でのトレーニングは100パーセントこなせるものとは言えないですが、それでもリーグが再開してすぐにプレーができるように自分なりに考えながら鍛錬に努めています。でも、それでも難しい部分はあります。ただ、僕の住居には内庭のような広場があって、そこで体を動かすことができるので、その点では助かっています。
今は全く見通しが立っていないですね。早く試合をしたいですけども、こればかりはどうしようもありません。僕のプロサッカー人生の中では、このようなリーグ中断は初めての経験で、今は外国に暮らしていることもあって、少なからず不安はあります。それでも今の状況をしっかり理解して過ごせているとは思うので、あまり深刻に捉えるようにはしていないです。また、僕は結婚して妻もいるので、その点では孤独を感じることもないです。妻の存在は心強く、とても助かっています。