中村憲剛、松葉杖をついてホーム最終戦へ いつもと違う等々力で感じたこと
久々の外出にピントが合わない状態
ホーム最終戦に行く許可が下り、中村憲剛は長年プレーするホームスタジアムに足を運んだ 【(C)Suguru Ohori】
「病院でのリハビリのメニューは、基本的に膝の曲げ伸ばしと、歩くということに変わりはなかったんですけど、膝を曲げ伸ばしする角度がどんどん変わっていくので、それも楽しかったですね。毎日、できることが増え、足の中のいろいろなネットワークがつながっていく感じでした」
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「階段を下りるときには思わず『コワッ』って口に出してしまったこともあります。どこまで膝を曲げていいのか、力を入れていいのかが分からないんです。当初は、自分で可動域を狭めてしまっていたところもあったと思います。自分が思っている以上に膝が曲がるし伸びるので、自分で自分にブレーキをかけてしまったところもある。無理をしすぎたら再損傷してしまう可能性もあったから、それを無意識に意識してしまったんですかね」
日々できることが増えていく中で、中村が目標としていたのが外の空気を吸うことだった。中村自身は病院での生活を送っていたが、チームはまだシーズン中。11月30日に等々力陸上競技場でホーム最終戦が行われることは入院当初から意識していた。
「外出したいというよりも、試合を見に行きたかったんです。だから、このまま順調にリハビリを進めていけば、ホーム最終戦を見に行く許可が出るかなと思って、リハビリも頑張っていました」
その希望はかなえられた。
「リハビリも順調だし、いいでしょう」
担当医から許可をもらった中村は11月30日、約10日ぶりに病院の外に出た。
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