【後編】球界の“常識”を覆す、気鋭のトレーナー 「フィジカル&データ革命」は実を結ぶか
前編では山岡や高橋のトレーニングを例に、その教えの一端を紹介したが、後編では新たに構築されつつある野球の“常識”に迫っていく(※敬称略、以下同)。
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みんながみんな、山岡の柔らかさは必要ない
山岡泰輔については高校1年の時点で「いつかプロに行くと思っていた」と話す高島誠トレーナー 【スポーツナビ】
「いつかプロに行くだろうなと思いました。体の柔らかさがあり、それをちゃんと扱える投げ方が身についていた。山岡はもともとの能力が高かったですね」
股割りをすると、床に上半身がピタッと着くほど柔らかい。そうした身体的特徴は投球時の並進運動の際、まるで飛んでいるかのような躍動感でパワーを生み出していく。だからこそ172センチ、68キロの身体で球速150キロ台を計測できるのだ。
「みんながみんな、山岡のような柔らかさが必要というわけではありません」
2月1日に開催された「SAJ2020(スポーツアナリティクスジャパン2020)」の講演で高島はそう話した。山岡は飛ぶように投げるから高度な柔らかさを求められる一方、違う投げ方をする投手の場合、一定程度の柔軟性で十分だということだ。
プロ入りした谷岡楓太のケース
オリックスに育成ドラフト2位で入団した谷岡楓太。高校入学時は125キロほどだった速球は、いまや150キロを超えるようになった 【写真は共同】
「(武田高の野球部に来た理由?)練習が楽だなと思って」
武田高は私立の進学校で、平日の練習時間は50分に限られる。仮に野球の才能があり、甲子園やプロを目指す球児なら、進学先に選ぶことはないだろう。
中学時代に軟式野球チームで最速125キロほどだった谷岡は、上半身の柔らかさがまるでないなか、思い切り腕を振って投げていた。
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