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高知県の高校サッカー、未来は明るい?
欧州の教えを取り入れて全国に追いつけ
明秀学園日立に敗れた高知だが、ハーフタイムにしっかり立て直し、後半は終始主導権を握っていた。写真左は高知GK森
明秀学園日立に敗れた高知だが、ハーフタイムにしっかり立て直し、後半は終始主導権を握っていた。写真左は高知GK森【写真は共同】

 高知県のサッカーは、他府県に比べて遅れを取っている。近年の高校選手権では94回大会で明徳義塾がベスト8入りしたのが目立つくらいで、ほぼ常に早期敗退を余儀なくされてきた。そうした状況を打破すべく、県内の育成年代の指導者たちはさまざまな取り組みを行っている。今回の選手権に出場した高知高校は惜しくも1回戦敗退に終わったが、一致団結してレベルアップに励む関係者の努力は、近い将来、きっと実を結ぶはずだ。

初戦敗退も「自分たちで判断するサッカーを表現できた」

 夏のインターハイでベスト16進出を果たし、選手権でさらなる飛躍を誓った高知だったが、明秀日立(茨城)に0-1で敗れて1回戦で姿を消した。しかし、高橋秀治監督は「夏より成長した」とチームの健闘を讃えた。


 1点のビハインドを負ったハーフタイムの更衣室では、選手たちが戦術ボードを使って修正ポイントを話し合い、後半は明秀日立ゴールを脅かし続けた。選手たち自身が考え、判断するサッカーをピッチで表現できたことを、高橋監督は高く評価したのだ。


 6大会前の選手権では、高知商の松本一雄監督がこう語っていた。


「高知県はジュニアユースもユースもまだまだ発展途上。相手に対して外側の足でボールを持つことは、全国では基本中の基本なんですが、それができていない状況。こうしたことの改善に多くの仲間たちと取り組んでいるところです」


 今回、高知を率いた高橋監督も「昨年まで高知県サッカー協会でユース部門のダイレクターをしていました」と話す、育成世代のレベルアップに尽力している指導者である。


「2019年1月には、日本サッカー協会のフットボールカンファレンス(2年に1度開催される指導者ライセンス保有者を対象としたカンファレンス)を高知に誘致し、開催することができました。これは毎回、首都圏で開かれていたカンファレンスなんです」(高橋監督)


 さらに3月にはフェイエノールト(オランダ)のユースアカデミーから2人の指導者を招いて、高知県の指導者と育成年代の選手たちを対象に講習会とクリニックが開かれた。


 こうしたレベルアップへのひたむきな取り組みを続けるなか、高知ユナイテッドが11月、全国地域サッカーチャンピオンズリーグで2位になり、JFLに昇格するという嬉しい出来事もあった。


「高知ユナイテッドさんにはその時の試合の映像を編集していただいて、取り組んでいることを解説してもらいました」(高橋監督)


 関係者が一致団結して高知県のレベルアップに努めている様子が、高橋監督や松本監督の話から伝わってくる。

中田徹
中田徹

1966年生まれ。転勤族だったため、住む先々の土地でサッカーを楽しむことが基本姿勢。86年ワールドカップ(W杯)メキシコ大会を23試合観戦したことでサッカー観を養い、市井(しせい)の立場から“日常の中のサッカー”を語り続けている。W杯やユーロ(欧州選手権)をはじめオランダリーグ、ベルギーリーグ、ドイツ・ブンデスリーガなどを現地取材、リポートしている

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