長打力No.1は山川と鈴木誠也の一騎打ち プロ野球部門別ランキング・打者総集編

ベースボール・タイムズ
 スポーツナビが実施している「ファンが選ぶ! プロ野球・部門別ランキング」企画。各部門でナンバーワンだと思う選手を、ユーザーの皆様に投票してもらい、その結果を発表してきた。打の全部門の結果が出そろった中で、まずは野手の投票数と選ばれた理由を振り返っていく。

山川vs.鈴木!? トップ10に日本人打者が8人

「カープの4番」から「日本の4番」に成長した鈴木誠也。パワーだけでなく、走攻守全ての面でハイレベルな選手だ 【写真は共同】

 まずは野球の醍醐味(だいごみ)であるホームランを数多く放ち、いつの時代もファンを虜にする力自慢の「パワーヒッター部門」。全体の23.63%(5166票)と最も多くの支持を集めたのは、2年連続で本塁打王に輝いた山川穂高(埼玉西武)だった。今季は不振の時期もあったが、結果的には昨季の47本に続いて40本の大台を超える43本塁打。身長176センチ、体重108キロの巨体を生かした豪快なスイング、そして大飛球は、パワーヒッターの名に実に相応しい。

 その山川を猛追したのが鈴木誠也(広島)だった。シーズンでは打率.335で首位打者に輝いた一方、本塁打数はリーグ9位の28本。しかし、先日まで行われたプレミア12で、侍ジャパンの新4番として3本塁打を放ち、大会MVPに輝くなど、絶大な存在感と長打力を発揮。全体の20.39%(4457票)の支持を集め、今季43本塁打で2年連続のタイトルを獲得したソト(横浜DeNA)を上回って2位にランクインした。

 以下、新人王に輝いた村上宗隆(東京ヤクルト)、吉田正尚(オリックス)、中村剛也(西武)、坂本勇人(巨人)、バレンティン(ヤクルト)、筒香嘉智(DeNA)、岡本和真(巨人)がトップ10入り。誰もが認める“ミスターフルスイング”柳田悠岐(福岡ソフトバンク)は故障での長期離脱が響き、惜しくも11位となったが、トップ10の中で助っ人外国人は2人のみ。残りを日本人打者が占めたことは、現在未来の日本球界にとってポジティブな要素と言えるだろう。

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「坂本=勝負強い」という普遍的なイメージ

勝負どころでの快打で、今年も東京ドームを沸かせた坂本 【写真は共同】

 続いて、勝負を決める「クラッチヒッター部門」はどうだったか。ここでも評価されたのが、パワーヒッター部門2位の鈴木である。全体の17.35%(1703票)を集めて堂々の1位。今季の得点圏打率は.285と、数字だけを見ると決して“期待以上”だった訳ではない。だが、2016年に2試合連続サヨナラ本塁打を放ち、「神ってる」の流行語を産んだ男は、今季も勝負強さを随所で発揮。それに加えて、侍ジャパンでの仕事ぶりが高く評価された結果だと言えるだろう。

 その鈴木に次ぐ2位には、全体の13.31%(1306票)を得票した、セ・リーグMVPの坂本が選ばれた。打率.312、40本塁打、94打点だった今季の成績はもちろん、レギュラーに定着した08年以降の永続的な活躍により、「坂本=勝負強い」という評価は普遍的なものとなっている。

 3位には今季のパ・リーグ打点王であり、歴代通算最多満塁本塁打の記録を持つ中村剛也(西武)が入った。4位には驚異の得点圏打率.411をマークし、初のシーズンMVPを獲得した森友哉(西武)、5位には同.351の會澤翼(広島)と、セ・パの今季の得点圏打率トップに立った捕手2人が並んだ。その他ではチャンスでの一打が多かった大島洋平(中日)や梅野隆太郎(阪神)らが選ばれ、7位には今年4月に満塁本塁打を含む代打4打席連続ヒットを放った佐野恵太(DeNA)がランクイン。ここでも日本人打者への期待と充実ぶりが見て取れる。

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著者プロフィール

プロ野球の”いま”を伝える野球専門誌。年4回『季刊ベースボール・タイムズ』を発行し、現在は『vol.41 2019冬号』が絶賛発売中。毎年2月に増刊号として発行される選手名鑑『プロ野球プレイヤーズファイル』も好評。今年もさらにスケールアップした内容で発行を予定している。

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