連載:号砲鳴る「大学三大駅伝」

青学大は“マシンガン打線”で勝負かける 原監督、出雲・全日本の連覇に意欲

田中葵
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今年4月に青山学院大学地球社会共生学部の教授に就任した原晋監督。監督兼教授として、常勝集団の指揮をとる 【撮影:熊谷仁男】

 昨年度のチームをけん引した森田歩希、林奎介(ともに現・GMOアスリーツ)、小野田勇次(現・トヨタ紡織)という、箱根駅伝の区間記録保持者たちはもういない。青山学院大の監督に就任して16年目を迎えた原晋監督は、大砲不在の厳しい状況に危機感を覚えるも、“勝負の夏”を経て選手たちが覚醒。確かな手ごたえを感じている。全員でつなぐ“マシンガン打線”に活路を見いだし、出雲駅伝にはじまる大学三大駅伝に挑む。

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低迷のトラックシーズンを経て、充実の夏へ

「1〜7月は非常に苦しい状況で危機感もありましたが、夏合宿からチームが変貌しました。今は私自身ワクワクするというか、期待できるようになってきたと思います」

 大学三大駅伝の開幕戦・出雲駅伝を目前に控え、青山学院大の原監督は確かな手ごたえを感じている。

 昨年度、チームは出雲駅伝と全日本大学駅伝を制したものの、史上3校目の5連覇がかかった箱根駅伝で2位に終わり、「2度目の大学駅伝3冠」という偉業に届かなかった。その後のロードシーズンでは、2月の丸亀国際ハーフマラソンで1時間1分台をマークした主将の鈴木塁人(4年)と吉田圭太(3年)を筆頭に、主力がまずまずの結果を残したが、3月の日本学生ハーフマラソンでは入賞者ゼロ。トラックシーズンも精彩を欠き、2年に一度開催される学生スポーツの祭典「ユニバーシアード」にも3大会ぶりに代表選手を送り込むことができなかった。

「新体制になり、大砲と言われる主力が抜けました。体力的な部分はもちろんのこと、自分でレースを組み立てられる賢い選手たちだったので、ここは大きく影響したかなと思います」
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著者プロフィール

1980年10月5日長野県生まれ。高校・大学は陸上部所属(長距離・競歩)。東海大学在学中よりフリーライターとして陸上競技、ウインタースポーツなど、アマチュアスポーツを中心に取材する傍ら、取材日以外は自らもサブスリーランナーとして、大手スポーツショップでランニング用品の接客を行う顔も持つ。現在は主に「月刊陸上競技」に寄稿。

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