連載:経験者たちが語る、U-18野球W杯の激闘

森友哉が味わった「想定外」の出来事 高校野球と違う国際大会の難しさ

上岡真里江
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2013年の18Uワールドカップで大会の打点王を獲得するなど、攻守で日本代表を引っ張った森 【写真は共同】

 今シーズン、埼玉西武ライオンズの正捕手を務め、打撃では8月24日現在でパ・リーグ首位打者を走る森友哉。8月22日の北海道日本ハム戦ではプロ初の4番に座った圧巻の打撃型捕手も、高校野球界をにぎわせた一人だった。1年生の秋から大阪桐蔭のレギュラー捕手となり、2年時には1学年上の藤浪晋太郎(阪神)とのバッテリーで甲子園春夏連覇を成し遂げた。3年時も春夏ともに甲子園に出場。主将として力強くチームをけん引した。その2年時、3年時に、それぞれ高校日本代表に選出され、「18U野球ワールドカップ」(第25回、第26回)に出場している。特に26回大会では、代表監督に就任した大阪桐蔭・西谷浩一監督からキャプテンに任命され、“つわものぞろい”のチームをまとめて、準優勝の立役者となった。

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「程よい緊張感」で攻守にわたって大暴れ

 大会を通して、森は攻守にわたって西谷監督の期待に十分応えてみせた。

 捕手としては、松井裕樹(桐光学園−東北楽天)、安樂智大(済美−楽天)ら、投手陣の能力をうまく引き出して奪三振の山を築いた。

 また、打撃では、3番打者として勝負強さを存分に発揮。国際大会では木製バットが使用されたが、「高校の練習からずっと木のバットを使っていたので苦にならなかった」と意にも介さず。第26回大会では15打点を挙げ、大会打点王に輝いた。決勝でアメリカに敗れ、惜しくも優勝は逃したものの、準優勝したチームの中で、その存在感は際立っていた。
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著者プロフィール

大阪生まれ。東京育ち。大東文化大学外国語学部中国語学科卒業。スポーツ紙データ収集アルバイト、雑誌編集アシスタント経験後、横浜F・マリノス、ジュビロ磐田の公式ライターを経て、2007年より東京ヴェルディに密着。2011年からは、プロ野球・埼玉西武ライオンズでも取材。球団発刊『LIONS MAGAZINE』、『週刊ベースボール』(ベースボール・マガジン社)、『文春野球』(文春オンライン)などで執筆・連載中。

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