連載:指導者のエゴが才能をダメにする ノムラの指導論

高校野球のタイブレーク制度にモノ申す 野村克也の指導論

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第2回

今夏の高校野球、3回戦では星稜が延長タイブレークの末、智弁和歌山に勝利した 【写真は共同】

 これからの野球は、私たちが現役を送っていた時代とは大きくかけ離れたものが増えてくるに違いない。その1つが高校野球における、延長13回からの「タイブレーク制度」である。

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 正直言って、私個人はこの制度には大反対である。いきなり無死一、二塁のシチュエーションとなって攻撃が開始される。子どもたちの体力の消耗度を考えて、「そのイニングの間で得点が入って決着しやすいように」という発想から生み出されたアイデアかもしれないが、野球本来の「攻撃の形を作り上げてから得点する」という醍醐味が失われてしまうような気がしてならない。

 たしかに小中学生の体の出来上がっていない子たちに対しては、有効かもしれない。だが、高校生の段階になってこの制度で野球をやること自体、間違っている。「決着がつくまでやればいいじゃないか」というのが本音だ。
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